県警広報課の女性事務員が、親友の不審死の真相に迫る、映画「朽ちないサクラ」は柚月裕子(「孤狼の血」シリーズ)の警察サスペンスミステリー小説の映画化、お薦めです。

ストーカー被害の女子大生が殺害された。

県警が被害届の受理を後回しにして、職員慰安旅行を優先したことが地元新聞スクープされる。

県民やマスコミの対応に苦慮する広報課の職員、森口泉(杉咲花)もその一人。

慰安旅行の日程を新聞社に漏らしたのは誰か?

<杉咲花(森口)>

泉は親友の新聞記者・津村千佳(森田想)に慰安旅行の情報をうっかり漏らしており、千佳が警察の慰安旅行を記事にしたと疑う。

<森田想(津村千佳)>

千佳:「信じてよ」

泉:「信じたいけど・・・」

千佳:「疑いは絶対晴らすから その時は 謝ってよ」

 

潔白を証明しようとした千佳が変死体で発見される。

捜査権を持たない森口泉だが、後悔の念で独自に捜査を開始する。

 

県警広報課職員・森口泉に杉咲花。

<杉咲花(森口泉)>

の上司で元公安・富樫隆幸に安田顕。

<安田顕(富樫隆幸)>

富樫:「それでも 前に進むしか ないんだよ」

 

捜査1課のベテラン刑事・梶山浩介に豊原功補。

<豊原功補(梶山浩介)>

梶山:「エスとはスパイのこと エスは公安に情報を 公安はエスに金銭と安全を提供する」

梶山:「その正体は 絶対バレてはならない」 

 

捜査権を持たない泉に協力する、警察学校の同期・磯川俊一に萩原利久。

萩原利久(磯川俊一)>

泉:「どうして千佳が死ななければならなかったのか 犯人を突き止めたい」

磯川:「僕も 協力します 泉さんには 早く笑顔になって欲しいので」

泉:「ありがと」

 

ストーカー殺人、警察の不祥事、親友の死、それは始まりに過ぎなかった。

すべての事件が重なるとき、一つの真相に導かれる。

警察と公安、同じ組織の中で交錯する、それぞれの正義。

事件の真相に近づくほどに、警察組織の深い、巨大な闇が立ちはだかる。

<杉咲花(森口泉)>

泉:「警察では 公安の事を サクラ って 呼ぶんですよね」

梶山:「うろちょろ するんじゃねえ」

泉:「じっとなんかして いられません」

<豊原功補(梶山浩介)>

梶山:「お前 刑事の方が 向いてるかもな」

 

捜査1課は千佳殺しの犯人を追跡するが、事故死してしまい、真相が意外な方向に展開する。

 

医療系テレビドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」の記憶も新しい杉咲花、安定感のある安田顕、昭和の刑事っぽい豊原功補が好演で、丁寧に撮られた2時間の謎解きサスペンスが楽しめる。

映画館で鑑賞ください。お薦めです。

 

脚本は我人祥太、山田能龍。

監督は「帰ってきた あぶない刑事」(2024年)で映画監督デビューした原廣利。

映画監督で父親の原隆仁も「あぶない刑事」シリーズの監督を務めていた。

2024年製作/119分/劇場公開日:2024年6月21日

2024年6月30日イオンシネマ千葉ニュータウンで鑑賞。

文中、敬称略としました。ご容赦ください。