2022年9月27日の朝日新聞朝刊に、映画監督・澤田幸弘氏の訃報が掲載されました。

<映画監督・澤田幸弘氏>

澤田幸弘氏は1956年(昭和31年)日活入社。長かった助監督時代を経て、1970年(昭和45年)永原秀一脚本の「斬り込み」で監督デビューしています。渡哲也、藤竜也、郷瑛治らのキャストで従来の日活アクションとは異なる屈折した若者の青春を描写、同年の第二作「反逆のメロディー」では、無名に近い原田芳雄を起用し、日活ニューアクションの旗手と言われました。

 

日活がロマンポルノ路線に舵を切ってからも、1972年(昭和47年)大和屋竺脚本の「セックスハンター・濡れた標的」、表向きは警察で裏では強盗団という地井武男主演のロマンポルノ快作・長谷川和彦脚本の「濡れた荒野を走れ」(共演は山科ゆり)などを撮ると思えば、1973(昭和48年)年東宝が石原プロモーションと提携して製作し石原裕次郎と渡哲也のアウトローが麻薬組織をたたきのめす「反逆の報酬」を、1974年(昭和49年)に日活児童映画「ともだち」を監督しています。

 

 

松田優作主演の「あばよダチ公」(昭和49年・日活)、「俺達に墓はない」(昭和54年・東映セントラル=東映)も思い出深い作品です。

 

テレビ映画の監督作品も多く「太陽にほえろ!」(1972~1986)、「俺たちの勲章」(1975)、「探偵物語」(1979~1980)、「西部警察」シリーズ(1979~1984)など、私の青春時代を思い出します。

 

 

2022年9月21日、老衰のため死去89歳没。ご冥福をお祈りいたします。

<2022年9月27日の朝日新聞朝刊>

 

文中、敬称略としました。ご容赦ください。

 

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