好きな古典SF映画を投稿します。

タイムトラベルは、人類の大きな、果てしない夢でしょうね。

人類の未来は? 過去に戻って人生をやり直せたら! と思う方も多いのではないでしょうか。

科学力では実現出来ないタイムトラベル。せめて、1~2時間、SF映画の世界で楽しみましょう。

1960年のアメリカ映画「タイムマシン」(原題The Time Machine)を紹介します。

H・G・ウェルズのSF小説「タイムマシン」を、ほゞ原作通りにジョージ・パルが製作・監督

主演はロッド・テイラー、未来人の可憐なヒロインにイヴェット・ミミュー

DVD化されています。

当時、映画館で観た時のイヴェット・ミミューの美しさと、未来の世界に驚きました。

アカデミー特殊効果賞を受賞したタイムトラベル映画の古典「タイムマシン」の魅力を投稿します。

1959年製作/アメリカ/MGM配給

「タイムマシン」。原作はH・G・ウェルズのSF小説。

主演のロッド・テイラーはオーストラリアのシドニー生まれ。ハリウッドの中堅俳優として活躍。

アルフレッド・ヒッチコック監督の「鳥」(1963年)が懐かしい。2015年1月84歳没。

<ロッド・テイラー>

 

共演のイヴェット・ミミューは、アメリカ・ロサンゼルス生まれ。雑誌のカバーガールを経て「肉体の遺産」(1959年)で映画デビュー。「タイムマシン」からキャリアをスタートさせました。2022年1月80歳没。

<イヴェット・ミミュー>

 

製作・監督のジョージ・パルはハンガリー生まれ。アメリカ合衆国に移住し、特にSF映画の分野で大きな業績を残しています。1950年~1960年代のSF映画「月世界征服」「地球最後の日」「宇宙戦争」「謎の大陸アトランティス」「不思議な世界の物語」などの製作者として有名。1980年5月72歳没。

 

1900年1月6日のロンドン。

デヴィッド・フィルビー(アラン・ヤング)らは発明家ジョージ(ロッド・テイラー)邸宅に招待されていた。

そこへ、体中ボロボロになったジョージが現れる。驚く彼らの前で、ジョージは未来での出来事を語りだした。

<ロッド・テイラー(青年発明家ジョージ役)>

 

その5日前、1899年の大晦日。

発明家ジョージは親しい友人を呼んで夕食会を開き、発明したタイムマシンを模型で実験してみせた。

それは、過去と未来を自由に旅することが出来る機械だった。

模型のタイムマシンは友人たちの目の前で消え去ったが、ありふれた魔術だと相手にせず帰って行く。

<右・アラン・ヤング(デヴィッド・フィルビー役)>

 

ただ親友のデヴィッド・フィルビーだけは、ジョージを心配している。

アラン・ヤング

デヴィッド:「ジョージ 気になってね」

ジョージ:「私なら大丈夫だよ」

デヴィッド:「君の仕掛けで 旅に出るとして どこへ行く」

ジョージ:「未来がいい」

デヴィッド:「行けると 本気で 思ってるのか」

 

客を帰したジョージは実験室に入った。

ジョージは既にタイムマシンを完成させていたのだ。

 

最初、タイムマシンのレバーを少し前に押すと周囲がぼやけた。

さらにレバーを押すと、太陽が1分以下で通過する。

タイムマシンのデザインと、時間の経過を周囲の風景の変化で見せる、特殊効果が秀逸。

ジョージ:「すばらしい 数時間の変化が 数秒で行われる」

ジョージはタイムマシンで未来へ向かった。

 

あたりが暗い。タイムマシンは16年後を指している。

タイムマシンを止めると、1916年のジョージの家は廃墟になっていた。

外に出ると、舗道の乗り物も、馬車から自動車に代わっていた。

親友デヴィッド・フィルビーに似た男に話しかけるが、彼はデヴィッドの息子、ジェームズ・フィルビー(アラン・ヤング二役)であった。ジェームズから父が戦死したと聞く。

<アラン・ヤング(ジェームズ・フィルビー役)>

ジョージ:「やあフィルビー! ヒゲがないね」

ジェームズ:「父と 間違えてますよ 似てますが 僕はジェームズ・フィルビーです 父は戦死しました」

ジョージ:「向かいの住人は?」

ジェームズ:「あの発明家は 行方不明です 父は必ず戻ると言ってましたが・・・どなたです?」

ジョージ:「お父さんの知人です」

 

親友の戦死を知った悲しみに、ジョージは更なる未来へタイムマシンを進める。

 

1940年でロンドン空襲。

 

1966年の核爆弾で、人類の何世紀もの努力が消えた。

猛火に焼き殺されなかったのは、タイムマシンのスピードのお陰だった。

ジョージを乗せたタイムマシンは地殻変動で溶岩の中に閉じ込められた。

暗黒が何世紀も続いた。

地底を脱したら、人類に会えるだろうか?

 

何千世紀も過ぎ、溶岩は消えて、ついに青空が見えた。

緑あふれる地上は、西暦80万2701年の地球だった。

 

地上の至る所に花が咲き乱れ、全体が広大な庭園と言う感じだ。

木には見知らぬ果物が鈴なり。これぞ楽園だ。すばらしい。

 

ジョージ:「これが 人類の未来か 日光を浴びて水遊び 果物を食べ 気苦労も 困難も無い」

(突然 女性の悲鳴)

女の声:「キャー」

 

その世界には、イーロイと呼ばれる人種がいたが、周囲の出来事に無関心で、1人の少女が溺れかかっても救けようとしない。

 

ジョージ:「なぜ 助けてやらない」

 

<イヴェット・ミミュー(ウィーナ役)>

ジョージ:「大丈夫?」

ウィーナ:「・・・」

 

彼女を救けたジョージは、ウィーナ(イヴェット・ミミュー)に興味をもった。

ジョージ:「私が誰で どこから来たか 興味ないのか?」

ウィーナ:「どうして?」

ジョージ:「分別のある 年配の人に 合わせてくれ」

ウィーナ:「いないわ」

ジョージ:「君の名は」

ウィーナ:「ウィーナ」

イヴェット・ミミュー

ウィーナ役のイヴェット・ミミュー、雑誌のカバーガール出身だけあって美少女です。

 

ジョージはウィーナから、イーロイが地下に住むモーロックに支配されていることを聞いた。

モーロックの地下洞窟に入った者は、帰ってこないという。

 

何世紀もの核戦争で世界が荒廃し、地上に残ったイーロイは奴隷に、地下にもぐったモーロックは支配者になった。イーロイはモーロックに飼育されている家畜だ。

<モーロック>

タイムマシンがモーロックに盗まれ、ウィーナがモーロックの地下洞窟に拉致されてしまう。

モーロックが食人族で、火を恐れることを知ったジョージは、ウィーナを救うべく、地下へと向かう。

また、イーロイを団結させてモーロックに反抗させた。

 

地底に住む食人族モーロックのメークアップが秀逸です。

 

地下洞窟でジョージとモーロックの決闘。

 

 

 

 

 

モーロックの地下洞窟は崩壊し、イーロイの生活も変わる。

 

タイムマシンが戻らず、途方に暮れるジョージを慰めるウィーナ。

ウィーナ:「悲しい?」

ジョージ:「悲しい? 何で?」

ウィーナ:「戻れないから」

ジョージ:「人類の未来の 悲しみや幸せを伝えたい 教訓になる」

ウィーナ:「ここはイヤ?」

ジョージ:「そんなことないけど 自分の時代とは合わない」

ウィーナ:「あなたの時代を 見たい」

 

ジョージは地下洞窟のタイムマシンを発見。

 

ウィーナを呼ぶが、寸前に洞窟の鉄の扉が閉まってしまった。

ジョージ:「ウィーナ!」

 

泣き崩れるウィーナ。厚い鉄の扉が二人を裂く。

 

ジョージは洞窟内のモーロックの残党を片付け、タイムマシンで邸宅に友人たちを招待した1900年1月6日に帰還する。

 

 

以上、

未来から帰還したジョージは、未来での冒険談を友人たちに語った。

ジョージ:「嘘と受け取られても 仕方ない 自分でも 信じられないんだ」

給仕している女性はウォチェット夫人役のドリス・ロイド。

 

食事を済ませて、友人達は帰って行く。

<ホイット・ビッセル(中央)>

ウォルター(ホイット・ビッセル):「あんな話を 信じるのか」

 

ホイット・ビッセルは、TVシリーズ「タイムトンネル」のカーク所長役が懐かしい。

<ホイット・ビッセル 「タイムトンネル」より>

 

ラストに心が和む洒落たオチが用意されています。

心躍る時間旅行。タイムマシンはSFが発明した最も興味深い機械ではないでしょうか。

異世界への冒険ファンタジー「タイムマシン」。DVD本編で、面白さを確認ください。お薦めです。

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付録 

1.映画「タイムマシン」のリメイク版。

  「タイムマシン」(The Time Machine)は同名のタイトルで、2002年ワーナー・ブラザース製作によりリメイクされています。サイモン・ウェルズ監督、主演・ガイ・ピアース。DVD化されています。

<タイムマシン (2002年) ・ガイ・ピアース>

 

2.タイムトラベルが実現した場合起こりうる現象解説

・タイムパラドックス・・・タイムトラベルで過去を変えてしまった場合に起こる矛盾。

・パラレルワールド・・・元の世界と並行した別の世界が生まれる。過去が変わるとパラレルワールドが生じ、タイムトラベルで行き着いた先は現実に酷似した別の世界で、どの時間軸で歴史を変えようとしても自分がいた元の世界には影響しない。

 

3.私の好きなタイムトラベルもの

タイムトラベラー

昭和47年放映のNHK少年ドラマシリーズ第1作「タイムトラベラー」。原作は筒井康隆の「時をかける少女」。

<木下清(ケンソゴル役)・島田淳子(芳山和子役)>

放映時に購入した「タイムトラベラー」の原作本、筒井康隆氏の「時をかける少女」。

今となっては骨董本?です。以降、筒井康隆小説のファンになりました。

<筒井康隆・原作「時をかける少女」>

 

★「タイムトンネル」 (The Time Tunnel) 

1966年アーウィン・アレンが製作・監督したアメリカのSFテレビ映画。

日本ではNHK総合テレビで1967年春から放映されました。

DVD化されています。

当時のプロローグ・ナレーション

「タイムトンネルは、アリゾナ砂漠の地下数千メートルにある科学センターに備えられ、ボタン一つで人間を現在から過去へ、過去から未来へと自由に送り込める驚異的な装置である。若き科学者ダグとトニーは、この開発途上のタイムトンネルに送り込まれたまま、過去と未来をさまよう放浪者となってしまった。」

 

過去、アメブロに「タイムトンネル」の記事を投稿しました。

アメブロ投稿記事<2010年07月お宝DVD タイムトンネル>

 

<「タイムトンネル」より>

<「タイムトンネル」より>

 

 

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1985年)

デロリアン(自動車)を改造したタイムマシンがユニーク。

ストーリーも秀逸で、第三作まで作られました。DVD化されています。

リー・トンプソン(写真左)のファンです。

<リー・トンプソンとマイケル・J・フォックス「バック・トゥ・ザ・フューチャー」より>

 

リー・トンプソン主演「ハワード・ザ・ダック」お薦めです。

過去、アメブロに「ハワード・ザ・ダック」の記事を投稿しました。

アメブロ投稿記事<2010年03月お宝DVDハワード・ザ・ダック >

 

 

 

あなたのお好きなタイムトラベル映画は、何でしょうか?

文中、敬称略としました。ご容赦ください。