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昔、まだ俺が幼かった頃。


父は、同僚と泊まり掛けでよく小旅行へ出掛けた。
母は仕事があったし、俺も弟も小さかったから、一緒に連れて行ってもらえた記憶はほとんどない。


父は、そんな時によく『ペナント』を土産に買ってきてくれた。
洞爺湖、知床、大雪山、函館・・・
まだ見ぬ土地の風景が描かれた小さな旗に、子供ながらに旅情をそそられた。


今にして思えば、普段は公務員と言う仕事に就き、なかなか休みも俺や弟に合わせられなかった父の、精一杯の心遣いだったのかも知れない。

だからなのか、父は自分の思い出になりそうな買い物は、ほとんどしなかった。


一緒に出掛け、記念に名前を入れたタグホルダー。



たくさんの笑顔と思い出にあふれた品。



父さん。



あなたの背中は、まだまだ俺には遠いのかも知れません。