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鹿児島県トカラ列島中之島にはオキナワスジゲンゴロウ、シマゲンゴロウ、スジゲンゴロウの3種のシマゲンゴロウ属のゲンゴロウ類が記録されている。私はシマゲンゴロウは観察した事がなく、スジゲンゴロウも1960年代に記録されているが、最近はシノニムとの記事も観た事がある。トカラ列島が昆虫採集が可能であった2003年3月に私は中之島でオキナワスジゲンゴロウが観察できた!最初は「スジゲンゴロウか?」と思わせたが、よく観てみると頭部の模様と背中の縞模様が区別でき、オキナワスジゲンゴロウと確認したが、その後は十島村が採集禁止になったこともあり、ほとんど水生昆虫類の話は聞かない。オキナワスジゲンゴロウはちょこっと真上の屋久島でも記録があり、本土系のゲンゴロウ類との比較種かもしれない。トカラ列島では少し南下して宝島でも記録があり、本土系のクロゲンゴロウ、シマゲンゴロウ、スジゲンゴロウ(幻の国産といわれるほど貴重種だが、)と、亜熱帯系のトビイロゲンゴロウ、オキナワスジゲンゴロウが丁度分布の入れ替わる境界線でもあり、クワガタムシ類でよく比較されるコクワガタの南限(トカラコクワガタ、悪石島)、リュウキュウノコギリクワガタの北限(トカラノコギリクワガタ、口之島)と同様の事がいえると思う。現在は採集禁止の為、クワガタムシ類ほど観察されなかった事は残念!!