コガタノゲンゴロウはご存知のとうり大型種のゲンゴロウ属に属する大型種のゲンゴロウ類であり、南西諸島では比較的普通に見ることができる。レッドデーターブックに「絶滅危惧砧爍臓廚筏されているように本土ではなかなか見られなくなった種類のようだ。近似種にマルコガタノゲンゴロウが分布しているが、2011年より保護種に指定され、採集、飼育などができなくなっている。コガタノゲンゴロウが腹面が黒~紺色に対して、マルコガタノゲンゴロウは橙色でオオゲンゴロウ(ゲンゴロウ)に似ており、背面もコガタノゲンゴロウが少々細身に対して、マルコガタノゲンゴロウは卵形でよりオオゲンゴロウに似た印象があり、外見でも見分けは容易である。ただし、マルコガタノゲンゴロウは産地、個体数が極めて極限されており、極めて稀な種類である。私の観察でも鹿児島県では確認例なし、隣県の宮崎県、熊本県で数ヶ所確認しているのみで、熊本県ではだいぶ以前に県の天然記念物に指定されており、宮崎県でも1995年に確認して以来、2011年に保護種に指定されるまで、その後の確認のない産地もある。話はそれたが、コガタノゲンゴロウは鹿児島県本土では普通に観察される。逆にオオゲンゴロウは私の経験では県北部で2個体採集したのみで、最後の採集は1992年と約20年前であり、文献的にも少なく、「絶滅」も危惧される。「西東逆転」なのかもしれない。本種は東南アジアが分布の中心であり、本種だけでも8亜種からなるゲンゴロウ属でも最も分布の広い種類でもある。画像は鹿児島県本土における観察の様子である。季節によって成虫の生息域が大きく変化する為、極めて時期的に水域の移動が行われるものとみられる。