平手side
バチバチッ
うっ…い、痛い…
何回くらったか分からないけどやっぱり痛い。
ドサッ
愛佳を守りたい一心で体当たりしたはいいものの、またしてもスタンガンをくらってしまった。
愛「ひら!!」
[こいつ…!よくも!!]
愛佳の声が聞こえる…無事だったんだ…良かった…
男の怒りの声を聞きながら愛佳の声の方を見ると愛佳が何かを拾い上げている所だった。
そんな様子を横目に私はまたしても意識を失った。
…ら!…iら!!
ん?なにか聞こえる…
「っかはっ!ハァハアハァ…ぴ…っぴ??」
愛「ひら!ひらぁ!よかった…無事で。って無事ではないか(笑)」
そう言って愛佳は手を握りしめてくれた。
愛佳は私の声も自由にしてくれていた。
久しぶりの懐かしい、安心する声が聞けて、今までの恐怖が全部蘇ってきた。
色んな感情が入り交じった私は愛佳の手を握りしめたまま涙が止まらなくなった。
「ぴっ…ぴっ…こっ…こわっ…怖かった…もう誰も助…っけてなん…っか…くれないっ…て」
愛「うん。うん。」
「やっ…っぱり…っ私は…けっけやきに…っいらないんじゃ…ってっ…」
愛「うん。」
「とっ…とちゅうで…め…っメンバーのことも…っしっ信じられなくなっ…なっちゃっ…て…」
愛「ひら。でも、そうじゃなかったでしょ?」
「…っうん…みっ…みんなのっ…かおっ…みたときっ…あっ…安心してっ…もっ…戻んなきゃっ…ってっ…あやまら…っないとっ…って」
愛「うん。みんな待ってるよ!」
そう言って愛佳は頭をぽんぽんと優しく撫でてくれた。
ふぅと一息はいて伝えたいことを伝える。
「ぴっぴ…」
愛「ん?」
「助けてくれて…ありがとう…」
愛「なんのなんの!我らがかわいいばぶちゃんのピンチに駆けつけないお姉さんがどこにいるのよ!」
そういって愛佳はそっと私の身体を起こし、傷が痛まないように優しく包み込んでくれた。
「ふふっばぶじゃないもん…」
愛佳の体温を感じながら話をしてほっとしたからか急に睡魔が襲ってきた。