あの時、止めるべきだったんだ…










玲side


ピピピ
玲「ん〜、、もう朝か…はぁ、今日もあんまり寝れなかったな…」



最近、忙しいからか、眠れない日が多い。

疲れて帰ってきているはずなのに、いざ布団に入っても色んなこと考えちゃって、目を瞑っても眠れない。

それに頭痛も。最近は薬とお友達になってる。

きっと大好きな同期が立て続けに卒業発表しちゃったこととか、14枚目シングルの製作とかでたくさん頭と心を使ってるからだろうなぁ…




玲「今日も、レッスン頑張ろ…っ…!」



ズキンと痛む頭。

最近の頭痛とは少し違ったタイプの。



玲「…ったぁ…はぁ、薬…。」



食欲はあまりないが、薬を飲むためにも軽くお腹に入れる。

薬を飲んで、送迎時間まで少しゆっくりした。






玲「おはよー。」

松「おはよ、ぞの!あれ?なんか眠そう?」

玲「んー。昨日夜更かししちゃった笑」

保「また本読んでたんやろ〜!寝なあかんで?てか、最近のおすすめの本は?」

武「ほのは読んでも内容すぐ忘れるやろ笑」

保「…!そんなこと!あるかぁ〜笑」

玲「ふふっ、またあとで教えてあげるね笑」ケラケラ




楽屋に入るといつもの暖かい雰囲気のみんなのおかげで、頭痛や眠気、ダルさを少し忘れられる。

そして…

あ、いた。




玲「天ちゃ〜ん。」ピトッ

天「ぞの〜。どした〜。」

玲「えへへっ。天ちゃんチャージ。」ギューッ

天「いいよ〜!」ギュッ


天ちゃんを見つけてチャージしに行く。

前にちょこさくで言って以来チャージしに行きやすくなった。

…もちろん、天ちゃんが気付かないうちにもしてるけど笑



天「ん?ぞの、体調悪い?」

玲「へ?いや…」

天「なんか、身体とか手があったかい気が……」

玲「えー。着込んできたのとカイロ触ってたからじゃない?笑」

天「あ、夏鈴ちゃーん!」

夏「んー?」ギュッ

天「ほら!やっぱり、ぞのの方があったかい。」

玲「そりゃ、相手が夏鈴ちゃんだもん笑夏鈴ちゃんも眠そうだね〜」

夏「ん…。寝る前に今日のレッスンのダンス動画見てた。」

玲「頑張りすぎちゃダメだよ?」

夏「……」ジーッ

天「出た。笑無言の夏鈴笑」

夏「…おーぞのちゃん。体調悪いでしょ。無理しちゃだめだよ。」

天「ほら!夏鈴ちゃんもそう言ってる!」

玲「えー。2人して?大丈夫だよ〜」




夏鈴ちゃんに見つめられていた数秒。

本当に心を見透かされてるような気がしてどきどきした。

けど大丈夫。

大丈夫だと自分に言い聞かせる。






私は大丈夫。








レッスンが始まった。

今回は2列目。

前回よりも前になったことは嬉しい。

このチャンスを逃してはいけない。



必死に振り入れをしていく。

それぞれ集中して行えている。

もちろん私も。

いい感じ……


玲「…っ!」ズキッ


また寝起きの時の頭痛が私を襲う。

大丈夫…大丈夫…



でも今回は大丈夫じゃなかった。


キーンと響く耳鳴り。

思わず耳を押さえてしまう。

ズキンズキンと脈打って頭が割れそうな頭痛。

そして目眩も。




あ、やばい。




そう思った時には視界が白く霞んでいき、身体が傾いていくのが分かった。



ドンッ



どっちにどう倒れて行っているのか、床までの距離がどれくらいかなんか分からず、受身を取れなかった私は思いっきり頭を床に打ち付けた。



「「ぞのっ!」」