10月の初めに、長女の幼稚園で運動会があった。


ずっと前からダンスや

かけっこの練習もしていた。



学年ごとに親子競技があり

年少さんの時は私が一緒に出場した。


次女を出産してから2週間しか経っておらず

寝不足と貧血でフラフラだったが…



「ママがいい!」



と言われ、頑張った。

玉入れだったので助かった。





今年は「パパと走りたい!」と言う長女。


正直、私が出ようと思っていた。

話せばきっと納得してくれるはず。



でもしんさんが

「いいよ。俺が出る。」と言ってくれた。



ダンスが終わり、かけっこが終わり、

いよいよ親子競技の時。



親と子は別々の列になって入場してくる。


あれあれ…?しんさんがいない。

ゲートまで早めに向かったはずなんだけど。



…まさかの違うクラスの列で入場してきた。



えぇー!なぜ?


本人はまだ気づいておらず

すまし顔で歩いてる。

(すまし顔かはマスクでわからない。笑)



途中でキョロキョロし始め、先生に声をかけたのが見えた。

そして、ど真ん中を横断してくる。



「違うクラスに並んでましたわ。

はっはっはっーー!」というタイプではないので、静かにスタスタと。



迎え入れるお父さん、お母さんも声を掛けずらかったと思う。笑



4チーム対抗のリレーが始まった。

どうか無事に走り終えるよう願う。



長女のチームがリードしていた。

1位のままバトンを受け取る。




頑張れ!頑張れ!





なんだが涙が出そうになる。


そして、あともう少しというとき…

しんさんの足がもつれ転んでしまった。


みんなの声援が響く。


長女も泣かずに立ち上がる。

なんとか次の子にバトンを渡せた。


その後、娘と習い事が同じお友達のご両親が挨拶に来てくれた。



しんさんは

「久しぶりに走ったら転んじゃいました。」と

少し照れくさそうに、そして笑いながら話していた。



私はそんなしんさんを見て、

変わったなー…と思った。



しんさんからしたら、転んだことなんて

きっとたいしたことないんだ。


それよりも、娘と一緒に走ったこと。

それが大切なんだと。



長女は最初

「こっちゃん転んじゃった…」と

泣きそうになりながら戻ってきた。



小さい頃から何事にも慎重で

感受性も強く

色んな人の気持ちを察する優しい子。




(↑長女の大切な秘密基地。)



転んだとき

みんなの前で転んじゃった…

パパ大丈夫だったかな…

チームのバトンが遅れちゃった…

私がパパの手を引っ張り過ぎたかな…など

きっと色んな気持ちが溢れたと思う。



落ち込んでいた長女だったが

「いやー転んじゃいました。」と笑い


病気を経て、変わっていくしんさんを見て、



「なんだ…転んでもいいんだ。

パパと一緒に走れたことを喜んでいいんだ。

笑っていいんだ。」と


しんさんの変化が

長女にも大きな成長を与えたと思う。



「来年もまた走る。」と言うしんさんの姿は



失敗してもいい。

挑戦して、できることを精一杯やればいい。

ということを娘に教えてくれた。