さあ、きくしゃん、頼むよ~!…
5対3と、
2点差となり、
なおも、1アウト満塁だ…
少し怒ったような形相で、
打席に向かった…
そして、
バッターボックスに入る前に…
ブン!…
一回素振りをした…
ベンチまで、音が聞こえた…
いつに無く、
気合いが入っているようだ…
そして、右の打席に…
「プレイ!」…
そして、
初球…
またもスローボールだ!…
きくしゃん、
右足を背中側に引いた…
そして、
カッキーン!…
打球は、高い弾道で左中間へ…
「よっしゃ~!」…
打球は左中間の真ん中を破った!…
三塁ランナーに続き二塁ランナーもホームイン!…
そして、
一塁ランナーは三塁へ…
バッターランナーのきくしゃんは二塁で、
拳を天に突き上げた!…
「ナイスバッチ~ン!」…
これで、
2点追加し、
7対3に!…
《練習試合もようやく勝てそうだな…》
そして、
ライト後方の時計に目をやると…
終了時間まで、あと20分…
《この回の裏で終りだな…、よしっ!》…
「たわらくん!」…
「はい!」…
「次の回さ、投げてちょうだい!」
「!…」…
「はい…」…
「ダメだったら、また代わって下さいね…」
「いいよ!…」
「いつでも代わるから、最初からガンガンいってよ!」
「はい!頑張ります!」…
《よしっ!…》
「さあ、バッター!…、もう一本!」…
そして、
六番、
私よりひとつ若く、
今日は綺麗なセンター前ヒットを一本打っている、
しばたさん…
《とどめを刺してくれ!…》