(2-7 網谷 未夜子「あみや みやこ」)
『初めまして』
君にそんな言葉を伝えたかった。
だが、伝えられずうちたちは仲良くなったね。
マンガみたいに世の中はうまくいかない。
そんなこと、分かってる。
移動教室時、ゆめのん(夢乃)と一緒に歩いていると、
「ん・・・あ」
階段から落ちそうになっている君がいた。
君の腕を引っ張り、支え、押し戻した。
「おい!・・・ったく・・・落ちそうだったぞ?今」
君はただ驚いた顔をして、にこっといつものように笑った。
この笑顔、すきだな
「え?ああ・・・そのまま落ちていればよかったのに」
え
「物騒なこというなよ。お前、死にたいのか?」
ほんとだよ。君に死なれたら困るひといっぱいいると思うよ。
ゆめのんは、転校生だ。
今年の春に転校してきて、うちらのクラスに来た。
最初は不安そうな顔で教室にいた君に最初に話しかけたのはうちだったよね
だけど、その時から君は変わらない。
不安そうな顔はそのままだ。
きっと、前の学校が楽しくて忘れられないんだよね。
大丈夫。うちに任せて。この学校を楽しくさせてあげる。
「ん・・・まあ、うん。死ねるものならね。あ、でも・・・かっこいい死に方がいいな」
おい。ちょっと待て。なんだ?死ねるものならって・・・
死にたいなんて思うなよ・・・
てかかっこいい死に方?
「なんだよそれ・・・」
「かっこいい死に方。なんか、面白いでしょ?」
おいおい
「死んだら面白いとかないよ」
「わかんないよ?霊となって面白く暮らしてるかもしれないし」
「はいはい。妙にオカルトチックだよなぁ、ゆめのんは」
「オカルトって・・・少し興味があるだけだよ」
再びにこっと微笑む。
いつもいつも同じ顔しかしない。
笑ってる顔。そのほかの顔はうちはまだ見たことがない。
「興味あるんじゃん」
「クスッ・・・まあ、確かに」
教室についたころには次の授業が始まる2分前だった。
うちたちは急いで席につき(ゆめのんは急いでなかったが)、次の教科の準備をした。
その時だった。
あのテレビがついたのは。
教室は当たり前だがざわついていた。
よく聞けば隣のクラス・・・いや、学校全体だろうか。
武器や防具も用意され、この話が本当だということに気づかされる。
やめて・・・この学校を恐ろしいものにしないでよ。
ゆめのんがこの学校嫌いになっちゃうじゃん。
楽しくない学校じゃないと、ゆめのんは気に入ってくれない。
じゃあ・・・どうする?
「・・・じゃあ、行きますか」
行くしかない。
この学校をどうにかしなくちゃ
「行くってどこに?」
同じ班の友達が話しかけてきた。
この子とも仲がいい。
いつもゆめのんと3人で行動している。
「他のクラスでしょ?ほかにどこがあるのさ」
足が震えながらも、声を絞り出す。
「っ・・・このまま待機してれば助けが来るかもしれないじゃん!」
そんなの意味がない。
またこんなことがあってたまるか
「このまま待っていたら、他のクラスにやられちゃうよ?やられる前にやっておこうよ」
「何の話してるの?」
そこに、ゆめのんが混ざってきた。
いつも通りの笑顔で、
「他のクラスに行こうって話」
今、一瞬だがゆめのんがうちの足を見た。
足が震えてるとこ、見られちゃったかな・・・?
「夢さきいってるからね、ばいばい」
え・・・
クラスみんなの目がゆめのんに集まった。
その時、ゆめのんは楽しそうにしていた。
「待って!・・・うちも行く」
足の震えが、なくなった。
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名簿番号気にしないで
名簿番号なしにしとくw