友理奈「・・・これは、またはでに・・・くっ・・・!」
母「見てしまった・・・あなたは真実を・・・だから、あなたも・・・!」

恵多の母は、床に落ちていた血がべっとりと張り付いた包丁をこちらに向けて襲い掛かってきた。
血が付いた包丁は、長い間放置されていたのか、固まっているように見えた。

母「はあぁぁぁぁぁぁぁああ!!」

ズゴッ

包丁を持っている方の手を押え、腹を殴る。

ドサッ

恵多の母が、床に崩れ落ちる。

友理奈「すまんな、少しやりたいことができた。」





「・・・・いた・・・・・・・きろ・・・・・・!!」

遠くから、そんな声が聞こえた。
俺は、自分の記憶にはなかったものまで見えた。
友理奈が教えてくれなかったことも、もう少しで見えたのに・・・






「起きろ!!恵多!!」

体がズキズキと痛む。
その体がゆらゆらと揺れる。
痛みは感じるが、なぜだか温かい気持ちになる。

恵多「・・・!」

俺は、空中で浮いていた。

杏樹「よかった・・・」

俺の体のすぐ隣には、杏樹の顔があった。
友理奈さんはその反対側にいた。

友理奈「・・・走馬灯とは厄介なものだな(ボソ」

恵多「え?なんか言いました?」

友理奈「ん?いや」

恵多「そうですか・・・」

友理奈さんは確実に何か隠している。
だけど、いくら考えても答えは出てこない。

昔、何を隠しているか聞いたことがあった。
だけど、教えてくれなかった。
「お前にはまだ早いことだ」とか言って、ごまかしていた。

ゆっくりと地面に降りていく。
足が軽くついた途端、一気に重力を感じた。
恵多「っ!」

友理奈「ハハッ」

恵多「今のワザとですよね・・・?」

殺気らしきものを漂わせながら、問いただした。

友理奈「すまんすまん、ハハッ」

笑いながら謝られても・・・

恵多「宇宙飛行士が宇宙から地球に帰ってきたときってこんな感じなんだ・・・」

友理奈「だろうな」

あれ・・・
何か忘れているような・・・


恵多「そういえべ、あの3人組はどうなったんだ?」

友理奈「ああ、あれらはお前が倒れている間に杏樹が片づけた」

杏樹「今あっちにいるよ」
杏樹が指さした先には、うなされながら空中に浮いているあの3人組がいた。

そのうち2人の両肩は、包帯が巻いてあった。


友理奈「・・・お、来るな」

恵多&杏樹「?」

友理奈「フフッ、お前らと同じだ」

恵多「能力持ちってことですか?」

友理奈「ああ、そうだ」

杏樹「僕達のほかにもいたんだ・・・」

友理奈「杏樹にはまだ話してなかったな」


俺たちが話している中、遠くの方から微かな話し声が聞こえた。