どこまで来ただろう
どこまで行くのだろう

第6話 庵の能力

庵は優祐とはまた別の場所で海に深く、深く沈んでいた。
蒼く澄んだ水面がとても幻想的できれいだった。
意識が遠くなりながらも生まれる前から持っていた『能力』を使おうと思っていた。


・・・優祐は無事でしょうか
とおさんも、大丈夫でしょうか
心配です
見に行かなくては
迎えに行かなくては
この『能力』はあまり使いたくないですけど
こんな日のために神様がくれたのでしょう
僕等を救うために、神様が僕に授けてくれたのでしょう
ならば、今、使わなければ意味がないですね


そうして、庵の目はみるみる赤に染まっていった。


決め台詞とかつけたほうがよいのでしょうか?
・・・ふふっ僕もとおさんの血は継いでいるようだ。
面白いですね
この世の中は


そして、庵はとある洞穴に移っていた。
これは、庵の能力、『目を移す』

「さて、優祐はどこでしょうか」

「手伝いましょうか?庵さん」

ふいに、庵の後ろからそんな声が聞こえた。
あわてることなく庵は後ろを振り向き、

「ありがとう。助かるよ、瑠衣さん」

そう。後ろにいたのは優祐の親友、瑠衣だ。
瑠衣も生まれながら能力を持っている。

「俺、泳ぐの得意なので優祐探してきますね。」
「ありがたいです。では、私は兄を探しに――

と、庵が言いかけたが、瑠衣が庵を見て何かありそうに笑った。

「何かあるのですか?」
「じゃなきゃこんな顔しませんよ。紹介しますね」
「紹介?何をですか?」
「たぶん知らないと思いますが、いたので連れてきました。」
「?」

頭に疑問符を浮かべて不思議そうにする庵。
無理もない。何もしらないのだから。

そして、しばらく庵は洞穴で待たされて、瑠衣が連れてきたのは・・・

「・・・・・・あの・・・なんなんですか?この人は」

優祐が昨日会った謎の少女だった。