【 靴音が消えるまで 】 | Silver_Arrow_74

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【 靴音が消えるまで 】

 背中を向けていよう
 あの人の姿に
 昔 愛した人に
 似ている あの笑顔に

 初雪が舞う中で
 閉じられたシナリオ
 なぞるように淋しい
 幻の片思い

  「最後の一葉」は散らないだろう
  過ぎた風景を忘れ去るまで
  一人 振り向き 見送っていよう
  風にかすれる遠い面影

 感情の坂を下り
 追憶の石だたみ駆けぬけ
 忘却の角を曲がる
 あの靴音が消えるまで


 求めるのはやめよう
 優しく強い腕を
 憐れまれたい訳じゃないと
 言い切れるなら

 砂利を敷きつめた坂
 耳をすまして待った
 あんな切ない恋の
 靴音は もう来ない

  夕闇に冷えた古い講堂
  枯葉の湿った香りの中で
  二人 内緒で黒いピアノを
  そっと奏でた日は帰らない

 追いかけるのはよそう
 放課後の校庭に
 切り取られた影絵の
 よく似てるシルエット

 背中を向けていよう
 あの人の姿に
 忘れてしまうことを
 もう一度 思い出すために

この胸の
 感情の坂を下り
 追憶の石だたみ駆けぬけ
 忘却の角を曲がる
 あの靴音が消えるまで――――.



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