「現実的に普通の王子様」
一つネジが欠けただけでも
正常に機能しないのに
いくつもいくつも部品が飛んで
僕は鉄屑になってしまった
物語は
さしさわりなく始まったのに
メルヘンとホラーに
サイコ系とファンタジーがぐちゃぐちゃになって
収拾つかなくなってしまった
でも、大丈夫
その人物さえ抜けてしまえば
舞台は再び
無彩色な鉄屑色にすぐに戻る
ごめんなさい
色んな役を押しつけて
出ずっぱりに台詞を与えて
きっと
きっと
呆れてる
二度とご免だと
呆れてる
魔法使いとモンスター
いじめっ子とスーパーマン
たくさんの
たくさんの
色んな姿の王子様
湯けむりの温かい
遠いところで
あなたは等身大の青年に戻る
演りたがってたロマンスの
等身大の王子役が待っている
いつか
いつか
うんと時間が経ったら
ストーリーを聞かせてね
幸せなご本を包んでね
ほろ酔いで帰りの汽車で眠って
鉄屑色の街に帰っても
錆びてくだけの
鉄屑の体でも
大事に
大事に
きっと
するから
-'16,09,09-