舞台『シュタインズ・ゲート』稽古レポート。名作ゲーム舞台化の魅力に迫る!
稽古場レポート
原作はゲーム『シュタインズ・ゲート』。厨二病の岡部倫太郎(通称オカリン)が、自称『狂気のマッドサイエンティスト・鳳凰院凶真』を名乗り、秋葉原の『未来ガジェット研究所』でラボのメンバー(通称:ラボメン)と繰り広げる物語。彼が、ヒロイン・牧瀬紅莉栖の死体を目撃してしまうことからストーリーがはじまじまる。偶然にも発明してしまったタイムマシーンを手に、いくつもの過去や未来を経験しながら、主人公・オカリンが最後に選ぶ世界を描くSFサスペンス。萌えキャラが多数登場するもの本作の特徴。
すでに1カ月程度の稽古を積んだキャスト&スタッフは、お互い遠慮することなく、声を掛け合って丹念に確認作業に励んでいた。出演者のみなさんが動きやすいラフな格好をされている中、唯一オカリンこと主人公・岡部倫太郎役の渡辺大輔氏だけがキャラクターの象徴である白衣を着て、良い感じに周りから浮いている。さすがオカリンである。
この舞台には原作ゲームのマルチエンディング方式を模して6編のストーリー・ルートが用意されており、物語の発起となる天才ヒロイン『紅莉栖編』、オカリンの幼なじみ『まゆり編』、メイド喫茶店員のカリスマ『フェイリス編』、男の娘『るか編』、突如現れるバイト戦士『鈴羽編』と、『シュタインズ・ゲート編』。
また、『まゆり編』の部分稽古では、内容に関してはネタバレになるので明言しないが、オカリンと、彼をずっと支えてきた存在である幼なじみ・まゆりとの、互いの想いが伝わる名場面がいくつも演じられていた。小池里奈ちゃんの初々しさが“まゆしぃ”の天然キャラに重なる。自己中心的なオカリンがまゆりを労わるお芝居は、胸にグッとくる。目の前で展開される彼らのやり取りは、自分もその世界にいるような錯覚を覚えた。これがライブの良さなんだろう。
想像していた以上に『シュタインズ・ゲート』に仕上がっていて興味深く拝見させてもらった稽古取材。個人的に特に注目したのは、ダルこと橋田至役の長友光弘(響)さんの徹底した役作りと、鈴羽役・佃井皆美さんのアクションシーン!そして、小道具さんが再現した『電話レンジ(仮)』。また、1ルート観た上で別ルートを観ると序盤からの細かい伏線にも気が付くはずだ。それぞれ要チェックである。千秋楽公演以外はすでにお客様からのDメールによって演目が決まっているので、最後の"運命石の扉"はあなたの手で選んで欲しい。ぜひ、劇場へ!
公演概要
LIVING ADV『STEINS;GATE』








