今日。
朝、空を見ていて何を書いたら、この空気が伝わるかなと考えて。
こんな風に。
「IN TO THE WILD」。
数年前にショーン・ペンが世に送り出した作品です。
原作はドキュメンタリー作家のジョン・クラカワー(荒野へ)。
この作品の主人公、マッカンドレスを演じるエミール・ハシュの選役は
いつ見てもすばらしいです。
元来エミール・ハシュは若手の役者(もう若手とは言わないかな..)でも別格。
(ミルク)でも見事な役創りで、スタイルが明確な役者さん。
この作品は、クリストファー・マッカンドレスという一人の若者が、
ただひたすら純に自己の存在を、自分自身を、生涯をかけ追い続けたお話。
結果、放浪し続ける人生の中でアラスカの山奥で死亡していまいます。
その姿は痛々しいほど無垢でストレート。
この作品の中では、わたしたちの社会が放つ(社会性)は衣を剥がされしまうし、
その社会が非人格者と呼ぶ定義は、根っこから引っこ抜かれてしまいます。
人間の追い求める人格は功罪両面なのであり、規範も模範も様々なのだということを
まじまじと見せ付けられる内容です。
元来この作品は、クラカワーのインタビューアが題材。
この作品の中で、マッカンドレスに(若干23才の若者に)人生を変えられた老人が登場します。
ロナウド・A・フランツという方です。
敬虔なクリスチャンであるフランツは、
成人後の人生の大半を軍隊で過ごし、沖縄と上海に駐留していました。
しかし、海外勤務をしていた1957年の大晦日に、
妻と一人息子が交通事故に遭い、酔っぱらい運転の車に轢き殺されてしまいます。
フランツの息子は翌年の6月、医学部を卒業することになっていたのだそうです。
その後彼は酒に溺れますが、その半年後になんとか立ち直りました。
そしてそこから数年間、
寂しさをまぎらす為に、彼は個人で沖縄の貧しい子どもたちの世話をするようになり、
14人もの子どもの面倒をみました。
そして、気づくと彼は80歳になっていました。
1992年1月。
ヒッチハイクをしていたマッカンドレスを車に乗せたフランツは、
この出会いがまさか我人生を変えるかとになるとは、考えもしなかったことでしょう。
フランツは彼がひどく頭が良く、社会的な人間であると感じたと書いています。
そして、彼に教育を受けて就職し、出世するべきだと勧めました。
しかし、マッカンドレスは好きでこういう生き方をしていると言います。
実際彼は大学教育を受けて、優秀な成績をとっていたし、家も裕福でした。
そして、フランツに活動的でない生活は良くないと言って、
自分の祖父のような相手に説教をはじめ、財産などほとんど売り払い、
アパートを出て放浪生活するよう、80歳の男を盛んにけしかけました。
その後フランツと別れ、アラスカの荒野に入る前に彼はフランツに手紙を出しています。
その手紙の中でも、彼はフランツにライフスタイルを変えるように書いていまして、
その一文にこうあります。
「~人生からもっと多くのものを得なければ。
単調な安全をもとめるのはやめて。楽しみをもたらしてくれるのは人間関係だけであるとか、
人間関係を中心にそれを期待しているとすれば、それはまちがいです。
神は楽しみをぼくたちの周囲のあらゆるところに配してくれています。
ありとあらゆること、なんにでも、ぼくたちは楽しみを見出だせるのです。
習慣的なライフスタイルに逆らって、型にはまらない生き方をするには勇気が必要です。
要するに、あなたの生活にこの種のあたらしい光を灯してくれるのは、
ぼくでもほかの誰でもないということです。
あなたはただそこにじっと待っていて、それを掴もうとしているだけです。
なすべきことはただひとつ、自分でそれを掴みにいくことです。」
驚いたことにこの時81歳になった老人は、
24歳の生意気な放浪者のアドバイスを真面目に受けとめてすぐ行動に移します。
フランツは家財道具のほとんどを倉庫に預け、
GMCのデュラヴァンを購入し、ベッドとキャンプ用品を用意しました。
それから、アパートを出て砂地にテントを張ったのです。
フランツはマッカンドレスと別れてから8ヶ月以上、
ずっと彼がいたキャンプ地にとどまり、彼を待ちました。
そして、その年の12月26日。
ある放浪者からマッカンドレスの死を聞くことになります。
フランツは神を捨て 教会員であるのをやめ、無神論者になりました。
マッカンドレスのような若者の身に恐ろしいことをもたらす神を信じないようにしたそうです。
実話です。
このように、この作品はマッカンドレスが放浪した二年に関わった人間が多く出てきます。
フランツのように、人生を大きく変えた人間もいます。
なんで、今日このことを書かせて頂いたかと言いますと、
1月前半に見ていただければ、
きっとあなたの素晴らしい反動材料になってくれると思ったからでした。
この一月は、「新しい選択」が大きな鍵になります。
(だからと言って、放浪を進めているのわけではありません。。)
視界を少し変えてみること。
それも、まったく違う方面から。
それで、あなたの視界に今まで無かった選択肢が生まれれば
それはジャッジする材料になります。
「IN TO THE WILD」
あんまりレンタルとかでも無いかも知れませんので、
もし良ければお貸しします 笑
わたしの説明が中途半端でしたが、
是非観る価値のある作品だと思います。
ではでは、良い夜を。。