先日、昔いただいた可愛いタオルハンカチ2枚
引き出しの中に見つけ、引っ張りだしてきた
トトロの絵柄で、可愛く縁取りしてあるのと
魔女の宅急便のジジのチェック柄
いただいた時は、百貨店の包装紙に包まれ
自分では買わないような(買えない
)
ものがいいハンカチで、もったいなくて
大事にしまいすぎてた
これをいただいたのは、もう10年以上前。
私達夫婦に子どもができる前
勤めていたパート先のデイサービスで
ご利用者さんのご家族からいただいたもの。
その日私は軽の社用車で利用者Sさん宅へ
1人でお迎えに向かった

お家の門までたどり着くと
家の中から、焦った様子でお嫁さんが出てきた
「すいません、おばあちゃん玄関まで歩いてきたんですけど、急に倒れて動かなくなっちゃって
どうしたらいいでしょう
」
驚いたが、とにかくSさんの様子を確認しに
お嫁さんと一緒に玄関へ向かった
そこには玄関のあがりかまちにもたれかかり
グッタリとしたSさんと
どうしたら良いか困り果てていた息子さんが…
私もかなり動揺してたと思うが
Sさんの状態を確認すべく、声をかけたり
肩を叩いてみたりするが反応がない
息子さんに
「救急車…救急車呼んだほうがいいか
」
と聞かれ、私には判断がつかない。
でも、一向に反応がないSさんに
何かあったら困ると思って
「救急車呼びましょう。」
と、咄嗟に答えてしまった。
そして、119番に電話をかけた息子さん。
電話がつながり
どんな状態かを聞かれていたようだが
何て答えたらよいかわからない様子だった
と、いうのもSさんは90歳を越えており
息子さん、お嫁さん自身も高齢の老々介護。
突然の事で、頭が回らないようだった。
「電話代わりましょうか
」
私がそう言うと、すぐに電話が手渡された
そうは言っても、私もかなりの動揺で
うまく伝わっているか不安だったけれど…
ってか、改めて語彙力なければ
看護のこともわかってないなと
思い知らされた気が…
ただ、救急車を待ってしばらくしてから
急に意識を取り戻し始めたSさん。
救急車が到着した頃にはすっかり意識を取り戻し
救急隊員さんへの受け答えもしっかりしてる
認知症がある為、ちぐはぐな言動もあったけど
立ち上がり、手も足もきちんと動く。
Sさん自身も「大丈夫、大丈夫
」と言い
結局、救急隊員の方はそのまま帰ることに
なんか、救急車呼んだの間違ってた
私の判断が間違っていたのか
救急隊員の方のお手を煩わせてしまったのか
急に怖くなってきた
職場からは、意識が戻ったとしても
今日のデイサービスの利用は難しいから
受診をすすめて、戻ってきてとの通達
上司からは、デイの職員が
そこまでする必要はないみたいな事を
さらりと言われてしまい
でも息子さんもお嫁さんも困り果て
不安を抱えてる状況で
そのまま職場に戻る事が出来なかった
自分の対応が間違っていたのか
考えさせられる出来事だった。
それから数日後、相談員さんから渡された
百貨店の包装紙にくるまれた箱
「これ、何ですか?」
「ごめんね、中は開けちゃったんだけど、ハンカチ。Sさんのご家族からあなたに渡して欲しいって。もし商品券とかだったら、お返ししようと思ってたから、中身確認させてもらった。すごく感謝してたよ。」
そう言って、いただいたハンカチ。
だからとても特別なものに思えた
間違ってる間違ってないではなく
私がした事が感謝された
その事実が私の心を軽くしてくれた
それにしても、大切にしすぎて
ずいぶん眠らせてしまった
出してきたハンカチを洗濯し、るぅに見せたら
「トトロのが欲しい
」
と、言われたので1枚あげた。
るぅと一緒に大切に使おう