まだ子どもができる前の話し
結婚5年目位の頃。
夫の異動が決まり、地元に戻れる事になった
そこで住む事になったアパート。
自分達で見つけてきた物件だが
五年間ほど借り上げ社宅として安く住めた
このアパートは外観が日本家屋のような造りで
なかなか品があった。
道路を挟んで向かい側には
同じような造りの大家さんの家が建っている。
大家さんもとても優しい方達だった
木造アパートの、2LDK
中に入るとリビングとダイニングキッチンと
一続きになっており、とても広く感じた。
実際一般的より少し広かったと思う。
結婚してすぐに住みはじめたコーポは
2DKで部屋も狭かったので
今回のアパートがとてつもなく良く見えたのだ
夫と意見もすぐ一致した。
こうして住みはじめたアパート
アパートは2階建てで、4世帯。
真ん中に階段を挟んだ。
引っ越してから3軒のお部屋にご挨拶に行く。
2階のお隣はうちと同じ家族構成で、ご夫婦のみ
年も近そうで仲良くなれるかなー。
その下一階は、ご夫婦とお子さん二人
16時頃ご挨拶に行ったら、インターホン越しに
「今お風呂入っちゃっててすみません
」と。
今ならわかるけど、その時は子どももいなくて
(こんな時間にお風呂
)
と、びっくりしたものだ。失敗失敗
そしてうちの階下のお宅は夫婦だけかな
と思っていたけど、後々わかったのは
医療ケアの必要なお子さんがいるお宅だった。
ほとんど近所付き合いもしないし
地域の行事にも参加されない為に
顔を合わせる事もほぼなかったなー。
そして、仲良くなれるかなと思っていたお隣さん。
ほどなくして、お家を建てるからと
引っ越されて行った…
大して仲良くなることもなく
それからすぐ
お子さん1人がいるご夫婦が引っ越してきた
新しいお隣さんと
階下のお子さん二人いるご夫婦は
あっという間に仲良くなったようだった。
やっぱり子どもつながりで仲良くなれるのは
羨ましいな~と、その当時は思ってたなぁ
不妊治療真っ最中の私には眩しかった
それでも地域の行事には積極的に夫婦で参加し
溶け込もうとよく頑張ってた
うまくいかずに、何度も涙したけれど…
それを除けばアパートの生活は
そんなに悪いものではなかった
時々階下のお宅から、カラオケらしき音が聞こえ
何歌ってるんだろ~と気になったりしたが
生活音なども特に気にならなかった。
アパートに住み始めて2年位たった頃
階下に住む、医療ケアが必要なお子さんが
亡くなってしまったらしかった
お子さんとは一度も会った事がなく
ご夫婦ともほとんど付き合いもない。
お葬式なども身内だけでひっそり行ったらしく
実感もないまま、そのお宅も引っ越してしまった。
それから1年以上その部屋は空いていた
階下に誰も住んでいないのは正直とても快適だった。
音を気にせず過ごせる
それまでは、下に響くといけないので
それなりに気を遣って過ごしていたから。
すっかりその快適さに慣れた頃
お子さん3人がいるご家族が引っ越してきた
そこから私の生活が少しずつ変わっていった。
ぶち当たった騒音問題
階下から聞こえてくる、子供の走り回る音や声
今までが静かすぎただけに
そのギャップがすごかった
それにこのアパートの造りは
子供が走り回るにはもってこいだった。
縦に長いリビングとダイニング。
後の2部屋も引戸を開ければ全てつながっており
壁にぶち当たることなく走り回れる…
実際はどのように走り回っていたかわからないが
とにかくドタバタする音が酷かった
奇声のような声が聞こえる事も…
その時、不妊治療に専念しようと
仕事もやめて家にいる時だった。
長いので続きます
