仕事を始めてからは、治療のことからも少し離れることができた。
夫と2人でテニスを始めた。
その時のコーチがこどものいないご夫婦だった。
「私はもうテニスがこどもみたいなもんでね~」
との言葉は今も忘れられない。
小さな子から年配の方まで様々な年代の方がいて
色んなイベントを盛り込んでくれ
本当に楽しいレッスンだった。
地域の行事にも極力、夫と2人参加した。
逃げ出したい時も沢山あったけれど…
新しく住んだ地域はとにかく色んな行事があった。
そのほとんどが、子どものいる家庭か
昔から住んでいる年配の方ばかり。
同じ班で子どものいない夫婦はうちだけ。
ただでさえ新参者のうえ、知り合いもおらず
昔からいる年配者の中や
子どものいるママ達の中へ入るのは
難しかった。
行事ではともすると
子ども会は集まって下さいとママや子は
別の場所に行ってしまう。
時折、年配者の方も声をかけてくれたりもする。
でも話が長く続く訳もなく
1人ポツンとすることも多くて
私はなんの為にここにいるのかなーと。
夫は男手の必要な役にまわされ、男同士それなりにやっているようだった。
夫も夫で、色々思うことはあったようだけど。
地区の体育祭なんて
夫は係の役で席にはほとんどおらず
私は自分の出番以外はほぼ席で話す人もいず
1日が終わるのを待った。
帰ったあと抑えていたものが溢れて
大声で泣いた。
私に子どもがいたとしても
地域に溶け込めたかなんてわからない。
それでも子どもがいない事での疎外感は
度々感じていた。
「子どももいないのに、行事に参加して偉いね。」
なんて、言われた事もあった。
偉かったんだな、私![]()