北マケドニア🇲🇰の姉妹校の先生たちが本校視察にやって来ました。
そして夜の懇親会。
 
僕が「北マケドニアのお米は、イタリア米などとは違って、もっちりふっくら日本のお米に似ていて美味しいですね」と話を振ると、
 
「えっ、そうなの?私たちはあまりお米を食べないから分からないわ」との返事。
 
「日本ではお米が主食なんです。お酒の原料にもなっているんですよ」
 
「それはびっくり!私たちのお酒は大体、果物かハーブからできてるのよ。日本ってお酒も料理もたくさん種類があるって聞いたわ」
 
「日本料理だけでもたくさんの種類があるし、他の国の料理もお店に行けば大体食べられますよ」
 
「日本はいいなぁ、文明も発達して高いテクノロジーもあって。北マケドニアは貧乏な国だからいろいろな面で経験することが限られているわ。他に日本のことで自慢できることってある?」
 
「そうですね〜、皇室が2600年続いていることですかね。初期の方は確実性が疑われていますが。でも一度も断絶することなく、今も126代の天皇陛下がいらっしゃいます」
 
「えええええええっ!そんなに長く?信じられない。イギリスや他の欧州王国よりも断然長いじゃない」
 
「そうなんですよ。この話をするとよく驚かれます」
 
「他には?」
 
「いろいろありますが⋯うーん、教育分野で言うと、17〜19世紀に江戸という時代があって、2人に1人が字を読めていましたよ。上層階級の子どもだけじゃなく庶民の子どもたちも」
 
「それも驚き!ロンドンやパリでもその時代1割くらいしか字は読めていなかったはず」
 
「寺小屋という庶民の塾があって、親がどんな職業の子どもであっても、みんな集まって勉強していました」
 
「今の日本もだけど、大昔からすごかったんだね。日本の若者はさぞかし自分たちに国に誇りを持って、世界を導くモデルになろうとしている人が多いんじゃない?」
 
「それがそうでもないんです。若者の自殺、不登校、引きこもり、貧困が右肩上がりなんです」
 
「えっ、さっきの話を若者にすればいいじゃん」
 
「残念ながら、学校で日本が素晴らしいと正面切って教えることはしないんです」
 
「なぜ?私たちマケドニア人、バルカン人からすると、1つでも多く自分たちの国の良いところを見つけ、子どもたちに教えたいくらいなのよ。
 
バルカン半島はローマ、オスマン、ハプスブルク、ナチスドイツ⋯様々な民族に支配されてきた歴史があるから、自分たちの国のアイデンティティを少しでも見つけて、それを誇りとしたいの」
 
「なるほど。日本は物理的に侵略された歴史がないから、国のアイデンティティについて真剣に考える大人も子どもも少ないのかもしれません」
 
「そうなのね。でも今あなたが話してくれた皇室や寺小屋のような話をたくさん日本の子どもたちに伝えていけば、日本の若者は目覚めるんじゃない?
 

自分の国のアイデンティティを知らないと自分の国のことを好きにはなれないし、ひいてはその国で生まれた自分のことを好きになれないでしょ。


 
そして自分の国が好きだからこそ、今こうやってお互いの国の素晴らしさを話しながら素敵な交流が生まれてるんじゃないの」
 
「ありがとうございます。先生の話を聞いて、日本の教育者としてもっと積極的に日本の良さを日本の子どもたちに伝えたいと改めて思いました」
 
「さあ、それを飲み干したら一緒に踊りましょ」
 
「OK!このダンスもバルカンの素敵なアイデンティティに1つですからね」
 
完😊




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