恩恵と災害

 

 

日本はほとんどの山が活火山と言われています。

 

日本最大の山、富士山も活火山です。

 

富士山が噴火すると、都市機能が停止すると言われていますね。

 

今でも日本では噴火している山があり、避難を余儀なくされておられる方たちが、

 

沢山おられます。

 

しかし、火山が多い国だからこその恩恵もたくさん受けています。

 

山の多い日本は、雨も多く夏には台風、冬には豪雪。

 

地下に水をためやすい条件となっているので、豊富な地下水資源があり、

 

昔のお家には、必ず井戸が掘ってあり、生活用水として使用していました。

 

今でも井戸水を使用している所は多くありますよね。

 

そして、火山が多い為、各地には古来から名湯として知られているお温泉が幾つもあります。

 

素晴らしい名湯は黄金にも比例する。

 

この辺のお話は、ヤマザキマリさんの漫画「テルマエロマエ」を読むとよくわかりますよ(笑)。

 

地下水、山の湧水、川の水が、そのまま飲める国は、おそらく日本しかないと言われています。

 

火山灰は海に流れ込み、長い年月をかけて豊富な海の生命を生み出しました。

 

火山灰の土壌は昔の人の知恵により、何度も開発をされて作物を豊かに育てられるようになりました。

 

かつて、宣教師のザビエルは日本をこう言っています。

 

「黄金の国ジパング」

 

それは、黄金の埋蔵量が多いのではなく

 

安全な水、豊富な海の幸山の幸、豊かな作物。

 

それに逆らうのではなく、寄り添いながら生きる人々の姿。

 

人と自然とが調和した、この国そのものを指したのではないでしょうか?

 

古来の日本人は、自然の驚異と恩恵をよく知っていたのですね。

 

例えば日本の家は釘を一本も使わない組み木という技法で家を建てます。

 

そのように作られた家は、ネジで固定した今の家とは違い、

 

「あそび」が多く、頑丈で長持ちしました。

 

農地改革で改良した土壌も、化学肥料を使ってしまって死にゆく土になっていると聞きます。

 

山の木々を伐採してしまい、土砂崩れが起きやすくなりました。

 

自然の恩恵を受けていても、自然への敬意と畏怖を忘れてしまうと、

 

地震や台風といった形で鉄槌が下されます。

 

今回のことでリッツも改めて自然の恐ろしさを身に染みて体感しました。

 

黄金の国ジパング。

 

それは、自然への感謝を忘れずに日々生きることができてこそ、

 

なりえる言葉じゃないのかな?

 

日々感謝を忘れずに。