※前回からの続きです。

 

ソンミは軍に捕らえられてしまいます。

 

やっぱりヒューゴ・ウィービング

 

メフィー評議員「お前(ソンミ)は処刑することに決まった。」

 

牢獄に入れられたソンミの前で、目の前の男は冷たく言い放ちます。

 

メフィー「科学者や精神科医は、お前を生かしてデータを取りたいなどと言っているが、

 

階級があるのだ。 階級があるからこそ秩序が守られる。」

 

ちょっと顔が怖い(笑)

 

ソンミ「!!」

 

いつかどこかの遠い場所で、同じ魂を持つ人に、かつて同じことを言われたことがある・・・・・。

 

ソンミ「あの人は・・・・、ヘジュは、どうなりましたか?」

 

メフィー「・・・・死んだよ。」

 

閉じられる扉の音。

 

 

一滴の涙が彼女の頬を伝います。

 

ヘジュの死が痛い。

 

初めて知る悲しみに、初めて知る胸の痛みに、

 

彼女はただひたすら静かに涙を流し続けました。

 

 

そして処刑場所に連行されるとき、一人の警備兵が反乱を起こします。

 

ソンミを助けに来たヘジュでした。

 

瞬く間に警備兵を打ち倒し、軍の包囲網を潜り抜け、

 

戦闘ヘリをいとも容易く沈めてしまう彼。

 

ただ者では無かったヘジュ

 

ソンミ「あなたは・・・・・、一体誰・・・・?」

 

ヘジュ「革命軍のヘジュ・チャンだ。」

 

統一国家のやり方に反感を抱く者達で作られた革命軍。

 

彼は凄腕のソルジャーだったのです。

 

治安の悪いネオ・ソウルの街

貧富の格差が物凄くひらいている

 

イケメンでピンチになったら助けてくれて、しかもめっちゃ強い。

 

ソンミやなくたって惚れるわい!

 

革命軍のアジトに向かう途中、ソンミは自分の複製種を見ます。

 

売春婦のソンミ。

 

トラックの上で客引きをしている

 

これが彼女たちの悲しい現実です。

 

単なる遺伝子操作の合成人間ならば、美しい女性の姿である必要がありません。

 

恐らく彼女達には子供を産む機能は備わっていないでしょうから。

 

しかし、生殖機能だけは備わっている・・・・・。

 

このようなファブリカントが世界中に居るのです。←FFSのファティマみたいです

 

それは、人間の飽くなき欲望の象徴としか言いようがありません。

 

ヘジュに引かれるソンミ

 

革命軍のアジトに匿われたソンミ。

 

彼女に革命に加わり、世界中にソンミからの言葉を発してほしいと頼まれます。

 

しかし、自分は給仕用のファブリカントで、そんな大それたことは出来ない。

 

と、ソンミは断ります。

 

アピス将軍「初めから革命家の人間なんていませんよ。 焦らずゆっくり考えてください。」

 

自分の存在や気持ちの持っていき場所に迷うソンミ。

 

 

そんな中、ヘジュとソンミは愛し合うようになります。

 

ある日、ヘジュは意を決してソンミをある場所に連れていきます。

 

今日は新年の儀式の日。

 

多くのファブリカントが年期を終え、新たな生活を迎えるために、

 

船に乗りにやってきます。

 

ソンミと同じ顔をしたファブリカント、ソンミ351

 

彼女達は船の奥にいざなわれ、頭に何かを被されます。

 

バチン!!

 

電気が走ったような音がして、ソンミ351の首が、グラリと後ろに倒れます。

 

電気ショックによる処刑ですね。

 

足首に杭を打ち込まれ、ベルトコンベヤーで部屋の奥へ運ばれていきます。

 

白い衣装が痛々しい

 

そしてその奥には、見るもおぞましい光景が広がっていました。

 

12年間、人間に仕えたら、新しい生活が出来るというのは嘘で、

 

宇宙船は、彼女たちの精製工場なのです。

 

彼女達は精肉工場の牛ように、首を切り落とされ、

 

上からつるされて運ばれていました。

 

 

ヘジュ「・・・・・・・ファブリカントを作るには、多くのたんぱく源が必要なんだ。

 

だから政府は12年たったらファブリカントを廃棄して・・・・・・・、

 

溶かして新たなファブリカントの合成に使ったり、維持をするために摂取させるんだ。」

 

死ぬまで搾取され、死んでからも搾取される惨い現実。

 

ソンミ「・・・・・・ソープね・・・・。 私達を、共食いさせていたのね・・・・。」

 

生まれて初めて身を焦がすような怒りが彼女のなかに芽生えます。

ソンミ「あんな船あってはらなないんだわ・・・・・。」

 

優しく自分を抱きとめるヘジュの腕に勇気をもらい、ソンミは立ち上がります。

 

複製種ソンミ451ではなく、人間のソンミでもなく、ただのソンミとして。

 

ソンミの声を地球と、宇宙コロニーのすべてに伝えるために、

 

革命軍は放送施設を占拠します。

 

 

愛しい人の死。

 

それでも、ソンミは生きるものの尊厳を守るために、

 

全ての人たちに向けて演説をし続けます。

 

命は誰のものでもないし、

 

腹から生まれようが工場で生まれようが、尊さは同じなのだと。

 

 

自分を守るために死んでいくヘジュを見守りながらも、

 

演説を続けるソンミ。

 

彼女の涙がとても切ないです。

 

そして彼女はまた、政府に捕らわれてしまいます。

 

記録官はジェームス・ダーシー

 

記録官「何故、捕まって殺されることが分かっていながら、演説をしたのですか?」

 

ソンミ「それが、私の使命だと思ったからです。」

 

記録官は聞きます。

 

記録官「あなたは、彼(ヘジュ)を愛していましたか?」

 

ソンミ「今も、愛しています。」

 

 

政府要人の前で公開処刑をされるソンミ。

 

しかし、彼女の顔に絶望は無く、ただ、透明な優しい笑顔がそこにあるだけでした。

 

そして一筋の涙。

 

それはきっと、欲望を満たすためだけに産み消されていく、

 

命への慈しみと悲しみなのでしょう。

 

 

複製種ソンミ451の「使命」は、

 

生きとし生けるもの全ての「命の尊厳を守る」事でした。

 

人間の欲望は、いったいどこまでいけば終わりがあるのでしょうか?

 

5話目では、欲望をこのまま満たし続けるような世界だと、

 

取り返しのつかないことになってしまうという、痛烈な警告です。

 

未来の都市は圧巻

 

ソンミとヘジュ。 それはかてヘジュがアダムの時代、

 

彼が「使命」を持つものとして奴隷解放運動に身を投じたように、

 

今回はソンミが「使命」を持つものとして、

 

奴隷解放を全世界に呼びかけたのでした。

 

彼らが愛を貫くには、必ず試練がついてきます。

 

全てのものは、そこに存在するだけで有り難いのに、

 

私達はいとも簡単にそのことを忘れてしまいます。

 

既に愛玩ペットなんて、こんな状態ですしね・・・・・。

 

さあ、アダムやソンミが私達に訴えかけているメッセージ。

 

私たち一人一人が考えなければならないことのはずです。

 

さて、6話目の「使命」は一体何でしょうか?