ー常永久ーシンイ二次創作 -109ページ目

ー常永久ーシンイ二次創作

☆信義-シンイ-の二次創作ブログ☆
(小説・イラスト・日記等)
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ジグザグ
ジグザグ♧(29)〔最終話〕
 
 
 
つまりあの時からヨンは、ユウンスしか見ていなかったという事なの?
 
 
研究棟の近くのベンチにいたのはウンスを常に見張り、周囲に集まる男子学生らを威嚇していた。
彼女達の記憶ではウンスの周りには女友達も男友達も僅かにしかいなかったが、あれはヨンが近付けさせなかっただけで彼女の性格云々では無かったという事になる。
 
女性達の1人がそういえば、と呟いた。
 
「あの時ヨンと一緒に来ていた女達は先輩だった・・・」
 
その待っていた男性達と関わりがあるとしたら――。
 
「・・・どうかしら?私その先輩女性知らないもの」
 
ウンスが困った様に肩を竦めたが、女性達の中には呆然と呆ける者までいた。
 
 
いや、まだ信じられない。
これでは・・・。
 
「貴女がヨンにそう嗾けたんじゃないの?」
 
しかしその質問に今まで静かに微笑んでいたウンスの表情が昔の様に顰め始め、女性達に険しい眼差しを向けて来た。
やはり、そうなのだと女性達は意気込んだが返って来た言葉は更に拍子抜けたものだった。
 
「は?言っておきますけど、あの頃はヨンから『好きだ』とも『付き合って』とも“1度も”言われた事はないんですけど?他の子達に人気ありましたからね、てっきりどなたかとお付き合いしていたのだと思っていましたが?」
 
 
――誰か言われた事はないの?違うの?
 
ウンスの言葉に更に女性達は言葉が止まってしまう。
 
誰もヨンからは言われた事もない。
しかし、ユウンスも無かった。
あればこの女が何らかの指示を出したのだろうか?とさえ考えられたのに・・・。
 
 
――つまりはあの時のヨンの姿、行動は全て彼1人でしていたという事になる。
 
 
 
「・・・・・」
 
「・・・・・」
 
 
しんと静まり返った店内には飾られている時計の秒針音だけが響いていた。
 
 
 
女性達のウンスに対しての闘争意識が散漫になったのを直に感じながら、ウンスもそうよねと頷いてしまう。
 
確かにヨンの顔はイケメンで家柄も良い。
好物件だと誰もが思うし、そんな彼を逃したくないと自分をアピールしたくなる。
しかし、実際は激しい執着と独占欲とそれを継続していく計り知れない“持続力”を持っている。
 
はたして、彼だけがいれば良いと思う女性達でも長年のヨンの執着に耐えられるだろうか?
 
と、ウンスは思う。
 
 
 
 
「・・・・怖・・ッ」
 
女性達の1人が小さく呟き慌てて口を抑えた。
 
他は口にはしなかったが、彼女達の表情を見れば内心は直ぐにわかった。
 
 
「・・・まぁ、私も彼の性格を知ったのは最近ですので。・・・あぁ、貴女達のおかげとも言えますね」
 
講習会であからさまに自分に聞こえる様に会話をしていた。その為ヨンと喧嘩をするはめになったのだが、まさか過去にそんな事をしていたとはと違う意味で驚愕したのだ。
 
「貴女達の話を彼に問い詰めたら学生時代の話をしてくれましたから」
 
それまでの一悶着は敢えて省き、彼が答えてくれた事だけを伝えると1人が目を大きくし、待ってと声を上げた。
 
「待って!じゃあ、ユウンスが質問しなきゃヨンはずっと黙っているつもりだったという・・・?」
 
――・・・あら、この人頭が回るわね。
 
ウンスがええと答えるとその女性は一層顔色を悪くした。
 
ヨンは敢えて自分がしてきた事をウンスに言わなかった。
ウンスが気付かなければそのまま恋人として、夫婦として過ごすつもりだったのだ。
学生時代からウンスの周辺にいて、周りに警戒し寄せ付けない様にし、仕組んだ事等見せもせずに自分の懐へと招く。
 
学生時代は皆社会を知らない若者で、色々ハメを外したりしても楽しい時代だったと思う。
しかし、まさかそんな時からヨンはそんな行動をしていたなんて・・・。
 
 
「・・・と、まぁ、色々ありましたが私達も晴れて婚約しましたし、そろそろ式の事も考えないといけませんので。

・・・随分長く彼を待たせてしまいましたから」
 
ウンスはくるりと後ろの個室を振り向き、再び前を向いた。
 
「長いお話になる様でしたら、奥の部屋でも使いましょうか?紅茶かコーヒーでも出しますけど?」
「い、いいえ!いらないわ!」
「長居するつもりは無かったし!」
 
それぞれ言うと女性達はそそくさと店から出て行ってしまった。
 
 
ヨンのウンスに対する執着は恐ろしい。
自分達に怒鳴った際の恐怖等小さいものだったのかもしれない。
 
あの女はヨンの手中に入り婚約者にまで収まったが、それはヨンにとっては想定内だったのかもしれない。
そして、2度と自分達がウンスに近付こうものなら何をされるかわからない。
 
電話先でヒョンジュが最後に言っていた。
 
 
『お前ら、いい加減諦めろよ。何をしようが無駄なんだって』
 
 
「・・・無駄も何も、あれはもう・・・」
 
ヨンの行動には恐怖しかない。
 
なのに、あの女はそれを知った上で彼と結婚すると言ったのだ。
寧ろヨンもだが、ユウンスも恐ろしい。
 
ヨンが長年ウンスを追い掛けていた事が悔しかった。
しかし話を聞き、既に自分達など蚊帳の外で二人だけの世界だった。
 
 
彼女達は自分達の行動の全てが何の意味も無く、
恥ずかしさを通り越し
ただ虚しさだけが残ったのだった――。
 
 
 
 
 
 
 
「・・・ほらね。ヨンの性格を知って引く人もいるって事よ!」
 
受付フロントに肘を付き顎を乗せながらウンスは呆れ声を出した。
 
 
「・・・・全く!」
 
少し間の後、
長いため息を吐きフロントから離れると個室の扉を開けた。
 
 
「・・・出て来ないの?何してんの?」
 
「・・・嬉しくてつい」
 
個室のベッドに顔を伏せベッタリとタオルに引っ付いているヨンの姿を目を薄めウンスは見下ろした。
 
「『待たせてしまいましたから』・・・あ、ごめん。泣きそう」
「泣けばいいんじゃない?」
「いや、泣かない。何時がいい?!今日会場見に行く?」
 
がばりと勢い良く見上げた顔は、自分がどの様に言われたのか思われたのか等まるで気にもならないという程の満面の笑みだった。
 
それよりもウンスが話した式の事しか彼の頭には残らなかった様だ。
 
「年内に式の準備をしたいんだけど、ウンスが気に入った場所があれば・・・あ、いや駄目だ」
「ん?」
「ウンスとは暖かい季節に挙げたいと思っていたんだ。今からだと冬になってしまう」
「別に冬でも」
「駄目、花が咲いている時がいい。ウンス黄色い花好きじゃないか」
「私そんな事言ったかしら?」
「さあ?でもずっと見ていたから知っているよ」
「あ、そう」
 
それを聞いても、もう寒気も何も起こらない。
 
ある意味長年自分しか見ていなかった事に幸せを感じる段階で、自分も彼の策に嵌ってしまったのだろうから。
 
策と言うべきか、執着心の成果というべきか。
 
 
手を伸ばして来たヨンの手を握り返すと当たり前の様に引き寄せられ、ベッドに倒されてしまう。
 
「ちょっと、私の店でしたらヨンは出禁よ?」
「・・・キスだけ」
「・・・あぁでも、ヨンの店でもある訳だし?」
 
オーナーの名義は叔父さんからヨンに変更されたのだ。
そして、これから自分の夫にもなる。
 
「オーナーのご自由に」
 
「・・・えーと、続きは家に帰ってからにする」
 
――きっと続きは長くなるだろうから。
今はキスだけで我慢します。
 
「さっさと帰った方が良いと思うけど?」
「そこはオーナーの特権でキスまではさせてよ」
「仕方ないわねぇ」
 
上に覆い被さっているヨンの首に腕を回し自分に引き寄せると、二ッと目を細め少し幼く見える笑顔の彼がウンスの唇に自分のそれを寄せて来た。
少年の様に無邪気な笑顔が一瞬で大人の色気に変わるヨンに最早抵抗出来なくなってしまった自分がいる。
 
唇を割って入って来たヨンの舌を受け止めながら、背中に走る甘い痺れを耐えるのも随分と緩くなってしまったと感じていると、ヨンはいきなり口を離した。
 
「やっぱり直ぐ帰ろう!」
「だから言ったでしょう?」
「俺が耐えられない!」
「言うと思った!」
 
 
さっさと立ち上がった2人はシワが付いたベッドのタオルを敷き直し、
店の戸締まりを確認すると出入口へと向かう。
 
 
「海が見える丘でもいいな。海外でもいい」
「国内で良いわよ、お母さん達が大変だわ」
「そうか。とりあえず景色が良い場所を探そう」
 
彼の中では既に結婚式場のイメージは出来上がっているらしい。
 
 
 
「・・・え?そこまでシュミレーションしてないわよね?」
 
以前言っていた言葉をふと思い出した。
 
 
 
・・・まさかね?
 
 
 
 
「・・・どうかな?」
 
 
 
ニコニコと嬉しそうに微笑んだヨンの顔は、
悪戯をして喜ぶ子供の笑顔そのものだった――。
 
 
 
 
 
 
 
 
ジグザグ♧◆終わり◆
 
△△△△△△△△△△△
 
お久しぶりですのジグザグです。
そういや、これあと1話で終わりだったのにずっと放置しておりました。
ジグザグのヨンとウンス、長い時間掛けて結婚式までいきましたよ。
良かったね、ヨン氏( *・ω・)ノ~🌸
 
どこからウンスとの幸せ生活を考え始めたのかわかりませんが、あの学生時代からなのは確か。
まぁ、ここのヨン氏はそんな人。
 
長いお話を読んで下さりありがとうございました😊🌺
その内に結婚式💒のお話が出るかもですが、その時はまた見てやって下さいませねー∪︎・ω・∪︎🍀

 🌺🌺🌺
※ジグザグの結婚式話は番外編として出てくると思います(*^^*)✨
🌺🌺🌺

前回までの話はこちらから👇
 

ではではジグザグは何時か番外編でお会いしましょう〜
👉✨
 



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