⑮=世界 | ー常永久ーシンイ二次創作

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二次創作に嫌悪感のある方はオススメいたしません。



※ここからは、原作と少し違う展開になります。
原作が好きという方は違和感を感じるかもしれません。それでも良いよという方はお進み下さいませね
(*´`)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
⑮=世界




「あのイケメンがまたいるわ」
「結局ユ先生の知り合いだったのでしょう?」
「しかも、あの製薬会社の御曹司だって。ユ先生いつの間に?」


受付に座っている女性スタッフ達は、入口前に立っているヨンを見て羨ましそうに会話をしていた。

そんな会話等聞こえないヨンは、再び病院の正面入口でただひたすらにウンスを待っているのだが、彼の表情は以前と違いとても機嫌が良さそうでもあった。




前日に起こった事件は次の日には早々と病院内に広まり、ウンスが片腕に包帯を巻いて出勤すると慌てた表情でパク主任やシムが近付いて来た。

「ヤダ、ユ先生大丈夫?!」
「本当に何があったの?!」

ウンスはイベントの講師として行った筈なのに、次の日には腕に怪我を負って来るなんて。と二人は驚愕し、しかも話を聞くとより困惑気味になってしまうのだった。


結局ウンスは左腕を3針程縫ったのだが、男性医師は深くは無く、直ぐに治るだろうと言ってくれた。

「ユ先生だからね、なるべく傷も残らない様に気をつけましたよ」
「どういう意味?」

美容整形外科医のウンスだが、元は外科医でもあり後輩医師としては後々言うだろうと予想をしている。
治療に関して厳しいウンスの性格は今だ外科内に残っている様だった。

だが医師の暫くは手を動かすのは無理との説明に、ヨンの落ち込みは半端なくウンスの腕に巻かれた包帯と医師からの話に更に顔色が悪くなってしまい、そんな彼の方が今にも倒れてしまうのではないか?と医師もウンスも心配になった。その後、病院に警察官も来て詳しい話を聞きたいという事で、後日ヨン達が警察署に向かう事になったのだが。

「俺のせいです」

奉恩寺から今だ悲壮感を放ち項垂れる様にウンスを見ているヨンに、ウンスは怒りより困惑が増していた。

――結局チェヨンは、あの女性との間に愛があったのかも怪しい。

彼女の言い様は確実ヨンを見下していた。
それを彼は何処まで知っていたのだろう?とふと思う。
ウンスの前ではチェヨンは、ほんの僅かな事でも嬉しそうに見え幸せそうに頷いていたのだ。

あそこまで彼を馬鹿にする必要も無く、そこまで暴君とも思えない。
そもそも会社の何かを守ろうとしていたのはチェヨンの方なのだ。


・・・誰も相手にしない・・・ねぇ。


確かに最初連れ去られた時はそれだと思ったが、直ぐに反省もする人でもあるし・・・。


「イムジャの為に、何でもします」

チェヨンの眼差しは真剣で言葉に嘘は無い様だ。


――何でも?

頭の中に一瞬“独立”という言葉が浮かんだが、
そんな事を即答する訳が無く――。


「・・・まぁ、怪我が治るまで色々手伝って貰えれば―」
「わかりました。朝夕送迎をしましょう!」
「え?!」

自分の運転が不安なら、別な者に運転させても良い。兎に角、怪我を負わせてしまったのは自分の責任であり、最後まで世話をしたい。
ヨンはウンスに詰め寄り切々と話し出す。

顔を見上げ唖然としているウンスと、勝手にすれば良いとヨンを横目に見ているチャンビンがいて。

「ウンスさんが嫌でなければ、彼に任せてあげて下さい」
それでも、ヨンの手助けをして来た。


「・・・はぁ、それでは・・・お願い致します」

ウンスはちらちらとヨンを見上げそう言うと、ヨンは勿論だと大きく頷く。


「イムジャの世話は、俺以外は出来ないでしょうから」


何十年一緒にいたと思っているのか。
他の誰よりもわかっているのは自分だけだ。


「・・・?そう、・・・ですか?」


ヨンの瞳が何故か自分の全てを知っている様な気がする・・・と感じてしまうウンスだった――。






「ふふっ、いい気味だわ」
「ん?」
「あれを見なさいよ」


シムが肩越しに指を後方に向けると、若い女性スタッフ達が悔しそうにウンスを睨んでいた。

「・・・あー」
「知ってた?ユ先生、顔だけは綺麗だから他の科の男性医師達内でそれなりに人気はあった訳よ。
それをわかっていたから、あんなにグチグチ言っていたのよね」

年増だ、相談所でも誰もいないと嘲笑していたが自分達の科でもウンスはそれなりに人気があり、それが彼女達は悔しかったのだろう。しかし、あの御曹司が再びウンスの元にやって来て、とうとう世話もするという。
男性がウンスにベタ惚れなのかは見て直ぐわかる程なのだから、そりゃ悔しくて仕方がない。

そんな姿を見てシムは笑いが止まらなかった。


「・・・ちょっと待ってよ」

「ん?」

「他の科?私知らないし、誰も来た事無いわよ?」
「ユ先生の性格がキツいというのも知っているからよ」

理数系女子で男性でも負けない性格。
病院内の男性医師達はそんなウンスの性格は、少々付いて行けないという。

「・・・・~ッ!」

やはり、身内では駄目だったのか!
と、髪をわしわしと搔き乱すのだった――。





「イムジャ、荷物を下さい」
「・・・よろしくお願いします」
「はい」

そう言うと、ヨンはウンスからバッグを受け取り助手席のドアを開けウンスを乗せた。

ウンスがちらりとスタッフ専用出入口を見ると、ヒソヒソと顰めた顔で言う女性スタッフ、驚いた顔の男性スタッフ達が二人に視線を向けている。


・・・こうなるのか。

恥ずかしいのに、この気分の良さは自分が特別の存在になった錯覚さえ起こしそうだと、息を吐いて落ち着けと自分に言い聞かせる。

結局はヨンが運転する事になり、ウンスの了承に安堵の表情になっていた。前回車から逃げた事が、余程ショックだったのかもしれないとウンスもそこはぶり返すのは止め、ヨンの好きな様にさせる事にした。


しかし。


江南区の端にあるウンスの家に向かいながら、
ウンスは、やはりとため息をつい吐く。


「・・・やっぱり、私の家調べたんですね?」
「・・・ハッ!」

走らせながら、ヨンはしまったと焦り出した。

「・・・いえ、もういいですけどねぇ」
「イムジャ・・・」

呆れ顔を前に向けているウンスをちらりと見て、またその呼び方で呼んで来るチェヨン。
やはり、彼が暴君にも横柄な男性にもウンスには見えないのだ。

シムは彼はまだ気持ちが変わっていない様だと言っていた。


――・・・そうねぇ。
悪くは無いかもしれないわね。


「チェヨンさん」
「はい」
「あの女性の事は誤解だと話を聞いてわかりました」
「はい、それは有り得ません」

チェヨンは迷いも無く、即答して来る。
ウンスは、それではと言い運転席のヨンに顔を向けた。



「・・・この間のお話、どうしましょうか?」

「この間・・・?・・・・あ!」

あぁ!と声を上げ、丁度赤信号で止まると急いで顔をウンスに向け、

「しょ、食事から、ですよね?イムジャ・・・!」

1回きりで終わった電話やメールをヨンは時々見ては、何時出来るだろうか?と寂しく思っていた。


「・・・今日は、どうでしょうか?」

今からならまだ、ウンスの家の近くには来ていない。道の方向を変えられるし、ウンスの気持ちも機嫌は悪く無さそうだとわかる。


「・・・そうですね、夕食なら」

夕食だけなら、良いですよ。
ウンスは始めからそれ以上は進まない事を醸し出し、それでもヨンははい、と返事をした。
 

「では、此方に行きましょう。きっとイムジャが好きな物があると思いますので・・・」


――・・・ほらねぇ、その辺は少し怖く感じるのだけどねぇ・・・。


それでも、横のチェヨンの顔は嬉しそうに笑っている。

悪い人では無いかな・・・。

彼が良い人なら、そのうちクリニックの話をしてみようかしら?
ウンスはちらりとヨンの横顔を見てそう思った。







だが――。





「きゃあああ!」
「え?」
「ちょっと待ってよ!な、何でそれ知っているの?!」
「え?」
「帰ります!」
「え?」
「変態!」
「えぇ?」

食事も終わり、ウンスの家に向かいながら話をしていたのだが突然ウンスが叫び車から出る!と再び騒ぎ出した。

意味がわからず混乱するヨンだったが、直ぐ車を止めるとウンスはドアを開けようと手を掛けている。

「待ってイムジャ!何を?」

失礼な事は言っていなかった筈だ。
どういう事だ?
しかしウンスはギロリとヨンを睨んで来た。

「・・・何で、小さい頃の怪我まで知っているの?何処まで調べているの?!」
「・・・え?」

今俺は何か言ったのか?

きょとんとして見つめているヨンの顔をウンスは凝視する。
不思議そうな眼差しは悪気の無い、寧ろウンスの質問が不思議だと思う程の空気で。

「それは、イムジャから聞いたから・・・」
「言ってないわよ!」

小さい頃の怪我は太腿の辺りにあり、小学生の時に学校で木から落ち出来た傷だった。そんな恥ずかしい事を他人に話す筈がない。


―――・・・過去?・・・過去?子供の頃?



「・・・貴方と昔、会った事あった?」



――過去とはそういう意味だったのか? 


ヨンは少し驚き目を開けたが、にこりと笑う。


「はい、イムジャとは会っています。だから、俺はイムジャを探していたんです!」
はっきりとそう言って来た。 

「そうだったの?!」



パク主任が他病院から聞いた話では、事故でチェヨンは記憶喪失にもなっていたという。

しかし、記憶は自分の事だけで、会社の仕事も少し教えるとそれは難なく出来る様になったというのだ。
リハビリを終わらせ、車も乗り日常生活には支障が無く何時もの生活に戻ったのだとパク主任は話していた。

『それでも、失った記憶は徐々に思い出していくだろう』

そうとも話していて、
あの後ウンスはチェヨンの不思議な言動を理解し始めたのだった。


「・・・何だそうだったの、ごめんなさい。私が忘れているのね」

「いいえ、俺はイムジャを見つけただけで幸せです。再び貴女に会いたい、それだけを心に決めてここに来たのだから」

あぁ、とヨンは喜びながらウンスの手を握り締めると優しく撫で始めた。

「・・・?」

「少しずつで良いのです。俺を思い出して下さい」

「・・・うん?」


――思い出すのはチェヨンさんの方なのでは?


そう思いながらも漸く理解したウンスは、車内で手を握り締めヨンと見つめ合うのだった――。






⑯に続く
☆☆☆☆☆☆☆

21、世界

正位置=完成・理想郷・成功・充実・完璧
逆位置=未完成・情性・物足りなさ・低迷



・・・ヨン氏は、嬉しいね🙃🌸


ウンスはそうかー、と納得した様だけど。




・・・・次、“節制”
予想して下さい笑
ヨン頑張れ~笑








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