月明かりに華◆(1) | ー常永久ーシンイ二次創作

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月明かりに華◆(1)



「何か実績が無いと駄目だって言われた・・・」
「・・・っ」
チャン侍医が笑いを耐えているのか、自分の扇子を広げ顔を隠している。

当たり前といえば当たり前の事なのだが。

来た早々願い出て来るとヨンを連れ、王様の元に行ったウンスだったが王様に会う事は出来ず門前払いを食らってしまい、ずっと膨れた顔をして座っていた。
ヨンもそうなる事は予想していた様で苦笑しながらもウンスを見ている。だが、連れて行くだけウンスに甘くなっているのが彼はまだ気付いてないのかもしれないが。

「だってこの地には私の国で使っていた器具が無いんだもの」
拗ねてそう言うウンスにチャン侍医は笑うのを止め扇子を下ろし、ヨンも腕を組んで考えた。
「それは元にもありませんでしたか?」
「無かったわ」

数年元にいたがあちこち探しても無く、代わりに漢方医学を学ぶ事になった。だが、そこでチャン侍医と出会うきっかけにもなった訳だが。

エンケイやチャン侍医の協力の元、刀鍛冶に依頼し数本の手術器具は製作して貰いそれをウンスは治療で使っている。針も裁縫で使う針を加工して貰ったが、あまり繊細なものは作れなかった。

「でも、実際私は実習生で見習い学生だったのでそんなに手術をしていなかった、という事もあるのだけど・・・」

経験が足りないウンスには習った事しか出来ていないのだ。

志半ばで自分の国から高麗に来てしまった後悔はやはりあるのだろう、ヨンはウンスの肩に手を置きそうと撫でた。
あの時は自分は触れる事さえ出来無かった。

――今は許されるだろうか?

チラリとチャン侍医はヨンの顔を見て、コホンと咳をして席を立った。

「何か使えそうな物がないか、探して来ましょう」
そう言うとチャン侍医は診療所を出て行った。


「・・・結局エンケイ様と婚儀は挙げなかったのですね?」
「・・・ふふっ、チェヨンさんはわかっているくせに」

エンケイもウンスを恋慕うというよりは、兄妹の様に思っていたのだ。数年一緒にいても二人に何かが生まれる訳もなく、だがウンスの籍は無い為にイ家の許嫁として扱って貰っていたのだった。

「エンケイが亡くなったら、向こうの親族の方が入宮してみないか?と誘って来て」
「えっ?!」
ヨンは驚愕して、顔を見てしまう。

「でも私中国、いや、元の歴史全く知らないのよね。それに入宮て歳でも無い。嫌だと思ってたらチャンビンさんから手紙が届いて高麗に帰って来ますか?・・・と」
その言葉に直ぐに飛び付いたのだが、しかし、文には医員にはなれず薬員からだと書かれてあった。
ウンスの不満はそこだけだったのだ。

「では俺がいる事は知らなかったのですね?」
「来る寸前のチャンビンさんの手紙に名前があって・・・あはは、何て言うかー」
まさかあの時の隊の若者が、王様の護衛部隊迂達赤隊長になっているとは。
あの時自分は告白されたが、彼女持ちの男は無理だと断ったのだった。

ヨンはゆっくりと近付き、ニコリと微笑んだ。

「あれから数年経ち、俺も一人になってしまいました」
「は?」
「しかし、ウンス殿への想いはずっと持っています」
「・・・はぁ」
「俺にも権利はありますか?」
ウンスに想いを告げていく事を――。

ウンスは、あー、と声を出し少し後ろに退がって行く。
どうにも彼は真っ直ぐ物事を言葉に出す性格なのか、前も隠さず気持ちを告げて来た。

・・・何?現代みたいな恋愛の駆け引きがないの?

「もう少しウェットに表現してくれると、何ていうか・・・直球で」
また意味がわからない言葉だとヨンは首を傾げたが、ウンスが焦っているのは感じ取れた。


「・・・あー、そうですね。では、嘘から始めませんか?」

「は?」

「実は俺とウンス殿が許嫁同士だったという・・・ッ、ク」
「――ッ?!、遊んでいるわね?」

顔を下に向け笑い顔を隠し、それでも肩をふるふると震えているヨンをウンスは赤い顔をして睨みつける。


だが、ヨンはこんなにおかしく嬉しいのは久しぶりだと、口を抑え笑いを耐えていたのだった――。






・・・ここまでは読んだ方は知っていますかね。(*´`)

これは、深夜にしか更新しませんので。(深夜テンション最高☆)
話は普通ですよ。
ウンスの設定が少し違うだけです。
考える所がある場合、部分的にアメ限になる可能性もあります笑✨

※月明かりに華。の続きになります。



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