鈴の鳴る方へ(2) | ー常永久ーシンイ二次創作

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鈴の鳴る方へ(2)




前世の記憶が蘇って来たのは、14歳の時だった。
夜中叫びながら起きたウンスに両親は驚愕し、暫く苦しそうに唸る様子に救急車を呼ぼうとした程だ。
謎の興奮は止まったが、吐き気と目眩が激しく歯を食いしばり叫んでしまうのを何とか耐えた。
当たり前だ。
今迄普通に生活していた女の子が、一人の人間の内容の濃い記憶が一気に頭の中に入って来たのだから。
神経が分離してしまうのではないかという程の頭痛と、あの時代を移動という漫画みたいな人生が頭の中でグルグル回り、今世の少ない人生も重なって何が正解かわからない。
痛みは治まっても、混乱は止む事は無く再びベッドに沈み意識を手放し漸く解放された。
結局、救急車は呼ばなかったが朝早く病院に向かった。しかし、診察もレントゲンも身体に異常はなくそれでも微熱はあった為、解熱薬だけを貰い帰って来た。
微熱は2~3日続き、両親はもう一度病院に行こうか?と問うて来たがそれをウンスは断った。

だって、自分でわかっている。
コレは自分の前世の記憶であり、自分はもう一度生を受けた。反発するどころか何故かすんなり受け止める事が出来た。

それは。

「······ゴメンね。ずっと忘れていて。」

貴方は今も私を探してくれているかしら?
チェヨン。



今世の私は両親との仲も良く、学校でも友達は数人いた。
以前と何も変わらない人生。
だけどいつも何かが足りないと感じていたし、何か大事な事があった筈だと焦る気持ちもあった。

前世で人生の半分は最も濃厚な経験をしていたのだ。本当に漫画か映画の様に。
その中でも、特にあの一人の男性で私の人生は180度変わってしまった。
彼との初めての出逢いは酷かった、今思い出しても呆れる程に。

しかし、真っ直ぐで純粋な性格の彼に、自分は惹かれたのだなと自覚するとその男性に、自分の命さえ掛けても良いと思う様になる迄時間は掛からなかった。

結局は自分よりも彼の方が私に既に命を捧げていたのだが。

運命の人。
探せば私にもいるではないか。

あの時代は本当に大変で、戦いも過酷だったが彼や周りの人達のおかげで心の中が満たされる充実感は常に確かにあった。

だから、
あの時代で行きた私は後悔は無い。



・・・では、記憶が蘇ったのは?
自分に後悔は無い。
はずだ。

「・・・いや、違う」

布団を頭迄被ってしまう。
前世の自分が最初で最後、心から愛した人。

気になっているとすれば、あれだろう。
だって彼は何時私に言っていたのだ。




何時の時代でも必ずイムジャを見つけますよ。
私はウンスを探し出します。



・・・私も彼も知っているこの世界。
今思い出した意味は?

もしかしたらチェヨンもこの世界にいるかもしれない。という想像に辿り着いてしまう。

ウンスはごくりと喉を鳴らした。


「・・・ヨンがいるの?」





(3)に続く
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まだウンスは子供ですね。(中身は大人)


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