人魚と騎士[赤の秘密]① | ー常永久ーシンイ二次創作

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人魚と騎士[赤の秘密]①






大将の見つけた女人は何て美しいのだろうか?
天女なのだろうか?
あんなに白い肌に大きな瞳は初めて見た
何より赤い髪の色は花の様だ
何か酷い目にあったのか歩くのは困難らしく
大将が抱き抱えていた

治らない訳では無いゆっくりと治療していくと
典医寺のチャン侍医が言っているのを聞いて
良かったと何故か安堵した



――しかしどうやら女人には何か秘密があったらしい





ある日雨の日にその女人が雨に打たれていた

歩くのが遅い為に屋根に避難するのに遅れてしまった様だった
誰も笠を持っておらず助けても良かったのだが
大将の奥方になる女人の身体に触れて良いのかわからない
他の隊士達も戸惑っていると
そこを偶然にも康安殿から帰る途中だった大将が女人を見て
慌てて傍に行き抱き上げ建物の中へと連れて来た

「大丈夫か?」

大将が心配したが女人はきょとんとしている
そしてニコリと笑うと大将の肩を軽く叩いた

「やだわ、慣れているのに」

慣れている?どういう事だろう?

大将は「それでも駄目だ」と抱き上げ部屋に戻って行った

慣れている?雨に打たれる事がか?
そんな生活だったのだろうか?
足の事もあり、はたしてあの女人はどんな生活をしてきたのだろうか?



「大将の妻になるお方故にそんな邪推な考えはするな」

副大将は顔を顰め窘めて来た

「違いますよ!
あの使われていなかった足の事もあり
あの女人は何処に閉じ込められていたのかと
心配になっただけです」

「それこそおかしな考えだ
人様の女人が気になるとは
しかも大将のお人なのに以ての外だ!」

また副大将に叱られてしまった


とぼとぼとまた見廻りを始めると
先程あの美女が立っていた場所に来た

何か地面がおかしいと近付くと

そこには血が垂れていた


「・・・え?」


周りを見ると小さくだが
何かの血が滴った跡が
幾つかあった


「・・・あの女人は怪我をしていたのか?」



・・・いや、していなかった


ではこの血は
一体誰の、何の、
血なのだ?



「・・・・・」

トクマンはそうと布に落ちていた血を染み込ませると
急いで典医寺に走って行った









②に続く
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ミステリー・・・
これはゆっくり進みますよ・・・(´ε`;)