US Financial Reform (1) | 私は楽観主義者である。それ以外のものでいても何もならないと思えるから。

US Financial Reform (1)

自分のアウトプットの勉強の意味もこめてちょっと書いてみる。

今アメリカでは大恐慌以来の大不況だって言われていて、
その中で、これまた大恐慌後以来の金融制度大改革と言われる法改正が議論の的になっておりやす。
その中の大きなテーマのひとつが「Systemic Riskの監督」
つまり、ひとつの銀行の破綻とか、ひとつの取引とかの中でも、
経済全体に大きな影響が出るようなリスクを保有しているものを
当局で監視するにはどうしたらいいかっていう議論ね。

そもそもアメリカって銀行が破綻するのそんなに珍しくないんだよね。
昔から、景気が悪くなるたびに銀行がぼこぼこ潰れる現象って言うのは何度も起こっていて。
だから預金保険制度っていうのが、少なくとも日本に比べれば身近な存在で、
預金保険制度を担うFederal Deposit Insurance Corporation (FDIC)も、
たぶん結構身近な存在と言うか、預金者向けの広告・啓蒙を結構やっている。

金融先進国のイメージが俄然強いアメリカだけど、金融当局はぐちゃぐちゃで、
金融機関の種類ごとに監督当局がばらばらなのね。
中央集権とか、権力の一機関への集中って言うのは伝統的に好かれないのかね。
連邦制度のひとつ、Fedもまだ設立100年経ってないしね。発足したの日銀より全然あと。

そんで監督当局で言えば、サブプライムローンで問題になったThriftっていうのは、
OTCっていうところの管轄なんだけど、
それとは別の政府機関が普通の商業銀行を管轄してるのね。
商業銀行の中でもこれまた監督当局が異なってるのね。
国の法律に基づいて設立された「国法銀行」っていうのは、OCCが、
州の法律に基づいて設立された「州法銀行」っていうのは、FRBが管轄するの。
ちなみにうちは、国法銀行。
アメリカの銀行の名前によく、N.A.ってついてるのは、National Associationの略で、
国法銀行は名前にNationalって入ってないといけないらしいよ。

そんなぐちゃぐちゃな金融当局体制を認識してか、
リーマンみたいなのは、金融監督体制がもっとしっかりしてたら起こらなかったはずだ!
みたいな議論があるわけね。

そんで、オバマ政権が作った金融改革制度案を土台に
上院や下院がまたそれぞれに金融改革法案を作ってるわけね。
下院は12月中旬にぎりぎりに近い数で法案を通してるんだけど、
上院はまだ、11月に草案を発表したきりもめてて、
それでも新年早々の法案成立を目指してるらしいんだけどね。

ちなみにアメリカの立法は委員会制度を取っていて、
上院も下院も銀行委員会みたいのがあって、そこが法案をせこせこつくるんだよね。
今ニュースになってるのは、この上院銀行委員会の委員長のドッドさんが
次の選挙出馬を断念したってことなんだよね。

今までドッドさんは、金融業界に近い人っていう評判が多かったのね。
だから、今回の改革についても、もちろん金融機関への規制が厳しくなって、
消費者に手厚い金融制度へって言うのがベースにはあるものの、
そこまで大胆な改革はできないんじゃないかっていう話だったんだけど。

でもドッドさんもう再選のためにロビー団体の支援を必要としなくなったから、
純粋な目線で大胆な改革もできるようになったんじゃないか、とか、
いやいや、ドッドさんが金融業界への転職を狙っているならむしろ逆だ、とか。

そんなこんなで、法案の中身はまた今度。