インターネットゲーム。

 

それが私と夫の出会い。

今のようにオンラインゲームなんていうものではなくて、インターネットゲームというのが正しい。

 

もう何十年も前のことだし、その頃はWi-Fiなんてなんて、モデム回線でテレ放題という深夜帯の使い放題のインターネットをしていた時代。

 

その頃にゲーム上でチャットができて、それでチャットをしていたのがきっかけ。

 

私は、大学四年生で就職先も決まり、あとは無事に単位を取るだけで、ほぼバイトに明け暮れてた。

 

バイトもたくさん掛け持ちして、大学生になってからはお小遣いはもらってなかった。卒業旅行にいくために、必死に貯めてた。

 

そんなころに暇つぶしにやっていたゲームで知り合ったのが、大学2年生の夫。

 

そう、夫は年下なのだ。

バイトもろくにしたことのない夫。

そして、私の話にうんうんと聞いてくれる優しい人だったと思う。

 

その頃の私はきっと何も見てなかった。

自分のことしか見えてなかった。

 

この出会いの結末が残念なものになるとは

知らずに…。

 

 

ゲームをしながらチャットして、そこで夫と意気投合。
そこから仲良くなって、夫とは遠距離だった。
だからすぐに会うことはなかったけど、チャットで話すのが日課になってた。

今みたいに無料通話なんてないから、チャットで話すしかなかったし、夫は一人暮らしではあったけど、携帯を持ってなかった。
私はPHSを使っていた。
だからメッセージのやり取りも難しかったんだ。
離れている時間が多かったから、互いを大切にできたのかもしれない。

何もかもが当たり前じゃなかったから、

今とは違い、
思いやりがお互いに

合ったんだろうね。

 

今では、夫のことはどうでもよくなってしまっていて、自分でもびっくりする。

大学生のころの私はどうだったんだろうか。
あの頃の自分の気持ち、覚えていないけれど、少なくとも今よりは良かったはず。