嫌いと好きは、おなじだけ。
敦賀さんと喧嘩をした。
発端はきっと些細なこと。
…もう、覚えていない。
勢いに任せ、敦賀さんのマンションをを出て3日。
謝りに来るまで、会わないと決めたのに。
怒りと寂しさが、天秤のようにゆらゆらと。
会いたくない理由を右手の指を折り数えて。
会う理由を左手の指を折りながら数えた。
オナジグライ。
それがなんだか悔しくて。
敦賀さんの嫌いなところを挙げてみる。
笑っているようで笑っていない目は、キライ。
―――時折見せる優しい目が、スキ。
身が竦む威圧感のある声は、キライ。
―――耳元で囁く低い声が、スキ。
凄艶に哂う唇は、キライ。
―――甘い口付けをする唇は、スキ。
キライ。スキ。キライ。スキ。
キライ。キライ。
スキ。スキ。
キライな敦賀さんには、会いたくない。
スキな敦賀さんには、会いたい。
先に謝るなんて癪だから。
会ったら『ゴメンナサイ』じゃなくて、もっと他の事。
すぐに仲直りできる言葉を言うの。
「アイシテル」
嫌いな敦賀さんも、好きな敦賀さんも、全部まとめて愛してる。
嫌い、だけど好き 嫌いだから、好き