ワクチンとは、簡単にいえば病原体を体に注射することです。
弱ったウイルスや死んだウイルスをあらかじめ、打っておく。
そうするとそのウイルスに対しての抗体ができる。
後にそのウイルスに感染したときには、
以前にできた抗体があるので、すぐさまウイルスにくっついて、
免疫細胞が攻撃しにいくから感染を予防できる、という仕組みです。
ところがインフルエンザウイルスは、
ヒトからヒトに感染するたびに小変異を繰り返します。
一方、ワクチンをつくるのには約半年、
ウイルスの選定から入れると約1年かかります。
その間にもウイルスはどんどん形を変えていくので、
ワクチンの中のウイルスとその時流行しているウイルスは違う形になっているわけです。
厚労省は、来年に流行する型のインフルエンザの型の予測が可能としていますが、
ワクチンのウイルスと流行するウイルスの型をぴったり一致させるのは、
宝くじを当てるより難しいとも言われます。
これが、予防接種を受けているのにもかかわらず
インフルエンザにかかってしまう理由です。
またインフルエンザワクチンが全く効かないもうひとつの科学的な理由がもう一つ。
インフルエンザウイルスは、そもそも鼻やのどから感染します。
これを防いでいるのは鼻水や唾液に含まれる
細胞性免疫のIgA抗体です。
一方、ワクチンで作られる抗体は、
おもに血液中に存在する血中抗体(HI)です。
HI抗体は、インフルエンザの感染の予防と全く関係ありません。
感染予防に働くIgA抗体をまったく増やさない現行のワクチンで、
インフルエンザを予防できるわけがないのです。
ではなぜ、このような商品に対し、TVや新聞を通じて
大々的に予防接種を煽っているのか。
前回の記事でも挙げたように、
医療機関、製薬会社にとっては、これからの季節の目玉商品です。
賢明な方はお気づきかと思いますが、
ワクチンはもはや一つのビジネスです。
メディアに騙されることなく、国民一人一人が正しい選択をしていかなければなりません。
次回の記事にて最後、
インフルエンザワクチンの副作用、
またワクチンに頼らない予防法をお伝えしていきたいと思います。