年金に対しては、みんな漠然とした不安を持っていると思います。


私も若い頃は、どうせ年金なんて貰えないだろう、とか、この先の少子化で年金制度は破綻するに違いない、などと考えていました。


だけど、実際に年金をもらえる年齢が近づいて、改めて年金制度について調べてみると、とてもよく考えて作られた制度だということが分かります。




 日本の年金制度


今の年金制度が作られたのは1942年なので、かなり古い歴史があります。


その後何度も改正されて、最終的に今後の少子高齢化を見据えて今の形に大改革されたのが、2004年のこと。


この改正により、保険料の上限が決められて、給与の18.3%を労使折半することになりました。


少子化によってどんどん保険料が上がることを防ぐためですね。


ただし、原資が固定されるので受け取る年金は、その時の社会情勢に合わせて調整されることになります。


これが、現役世代の負担を緩やかに調整するマクロ経済スライドという仕組みです。


もう一つ、所得代替え率50%が確保されます。これは、夫婦2人のモデル世帯が年金をもらい始める時の金額が、その時点の現役サラリーマン1人の平均的な金額の50%になるということです。


これが、2004年時点で生まれているすべての人に適用できるように設計されています。


そしてもう一つは、積立金の活用です。年金は賦課方式という仕組みで、基本的には現役のサラリーマンの払っている年金がそのまま今の高齢者に使われます。


ですが、それ以外に積立金があって、年々運用しながら増えていきます。


この積立金を、少子化による年金原資総額の目減り分に補填していく、という仕組みです。


現在、年金の積立金運用資産額は225兆円近くあるそうです。


運用開始以降23年間の累積収益額が132兆円にもなるので、かなり運用がうまくいっているということですね。



 知識を得ることの利点


たいていの場合、知らないことが不安を助長させるものです。知識を得ることの利点は、仕組みや理屈を知ることで、現状を把握して将来に向けて対策を考えられることだと思います。


知識がないと、勝手な思い込みで不安になったり、ネットなどの煽るような意見を鵜呑みにして、制度そのものを否定してしまったり、将来的に自分の首を絞めることになりかねません。




 いつから受け取る?


年金は、いつから受け取るのがお得なのでしょうか。


こればかりは、自分がいつまで生きるかによるので、明確な答えはありません。


制度としては、受け取りを5年繰り上げることで受け取る年金は24%目減りし、逆に5年繰り下げることで42%、10年遅らせると84%も増えることになります。


計算式は以下の通りです。


繰り上げる場合

0.5% × 繰り上げる月数

 


繰り下げる場合

0.7% × 繰り下げる月数

 


75歳から受け取れば、通常の1.84倍の年金を貰えることになります。


これは年金額が少ない人にとっては、とてもお得な制度だと思いますが、健康寿命を考えるとなかなか難しい選択です。


私は、いまのところは通常通り65歳で受け取ろうと考えています。





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