東京/羽田空港。日本には大小100弱の空港がありますが、羽田空港は空の日本橋、その就航先は全国70か所ほどに及びます。
昨今の疫病の流行で減便を繰り返し、羽田空港に余剰になってしまった各社の機材が駐機されている様子が報道されていますが、Flightradorを見てみますと1日あたり540便あまりの離発着がある計算で、数分単位で飛行機が離発着を繰り返しています。運行頻度が最多の路線は羽田-新千歳線で1日約60便が運航されています。
飛行機は比較的遠方への移動を目的とすることが多いので、近隣の空港へのフライトはないということになってしまうのですが、羽田空港近隣のジェット化された空港で羽田便からの便がないのは①静岡、②茨城、③成田、④福島、➄仙台、⑥新潟、⑦松本、➇花巻・・・。新潟、松本、仙台、花巻・・・飛行機ないんだ?ひょっとして案外近い?ちょっと検証してみました。そして「3時間仮説」に行きつきました。
※思いのほか長い記事になったので、結論を先に書いておきます※
「3時間仮説」まとめ。
@飛行機が陸上交通との競争では勝てない:陸路の所要時間が3時間未満
@飛行機と陸上交通の競争が生まれる:陸路の所要時間が3時間~5時間
@陸上交通が飛行機との競争で勝てない:陸路の所要時間が5時間超
*ただし、出発地が東京で、行先は名古屋、大阪を除く。
東京に近い空港のある街への陸路での大体の所要時間を出していきます。
①静岡・・・新幹線で。約1時間ですね。
②茨城(水戸)・・・常磐線特急で。約1時間半ですね。
③成田・・・成田エクスプレスで。
④福島・・・新幹線で。約1時間半ですね。
➄仙台・・・新幹線で。約2時間ですね。
⑥新潟・・・新幹線で。約2時間ですね。
⑦松本・・・新幹線⇒中央線特急で。約2時間半ですね。長野なら約1時間40分ですね。
➇花巻・・・新幹線⇒東北本線で。約3時間ですね。
ちなみにここからは、羽田から直行の飛行機があります。
➈富山・・・新幹線で。約2時間ですね。
⑩名古屋・・・新幹線で。約1時間40分ですね。
⑪山形・・・新幹線で。約2時間40分ですね。
⑫小松・・・新幹線⇒北陸本線で、約3時間15分ですね。
⑬大阪・・・新幹線で。約2時間40分ですね。
⑭岡山・・・新幹線で。約3時間20分ですね。
⑮青森・・・新幹線で。約3時間20分ですね。
富山は最近まで新幹線がなかったことの名残とも理解できます。以前当ブログ【MSFS2020で試す!】シリーズで題材にしましたが富山はむしろ関西に行きにくくなりました。名古屋、大阪は輸送密度によりバイアスがかかっていると思われます。
これらを例外として扱うと、『3時間仮説』が見えてきます。そうです。飛行機路線は代替交通による移動時間が3時間を超えないと成立しないという説です。
これまでいろいろとありもしない空想航空路線を作ってきたのですが、飛行機移動のメリットが見いだせるのは確かに既存移動手段での移動時間が3時間を超えるケースがほとんどであることは認識していたのですが、リーズナブルな認識なのではないかと思えてきました。飛行機によって実際に移動している場合は国内線の場合ほとんど1時間~2時間なのですが空港への移動やらチェックインやらの時間があるのでどうしてもプラス1時間~1時間半が余分にかかってしまいます。そうすると飛行機移動の場合は国内どこへ行くのもだいたい3時間~ということになってしまうのです。
これとは別に『5時間の壁』という概念が存在します。新幹線と飛行機が競合した場合、これを超えたら新幹線は飛行機に輸送競争では勝てませんというラインです。東海道・山陽新幹線では広島がこの「5時間の壁」に当たります。
「3時間仮説」まとめます。
@飛行機が陸上交通との競争では勝てない:陸路の所要時間が3時間未満
@飛行機と陸上交通の競争が生まれる:陸路の所要時間が3時間~5時間
@陸上交通が飛行機との競争で勝てない:陸路の所要時間が5時間超
*ただし、名古屋、大阪を除く。
皆さん、いかがでしょうか。
-記念写真-
↑MSFS2020より。羽田から福岡へのフライト。羽田RWY05から東京湾を駆け上がり羽田空港を見下ろします。
【Microsoft Flight Simulator 2020】
Microsoft Flight Simulator 2020 © Microsoft Corporation. この記事の一部は、Microsoft の「ゲーム コンテンツ利用規約」 に基づき、Microsoft Flight Simulator 2020のアセットを使用して作成されたものであり、Microsoft との提携または Microsoft による承認を意味するものではありません。