企業はNGOの敵?
企業はNGOの敵?
最近CSR関係者との対話やセミナーが増えて、いろいろな視点を聞かせてもらうことが多くなりました。私も古い方の世代ですから、「グローバル化の弊害は、多国籍企業だ」的な発想が頭にしみこんでます。確かに経済のグローバル化による貧富の格差は大きく、NGOの問題意識もこのあたりに根強くあります。しかし、経済活動すべてを否定することは難しく、環境配慮や弱者を思うルールのある中での発展が必要です。
最近はそういった企業の国際基準づくりが進んでいますね。たとえばSA8000や今進行中のSRガイドラインのISO26000などはその一例だと思いますし、国連のグローバルコンパクトも大きな意味を持ってきています。これに順ずる企業になろうと努力する国内企業のお話しを聞くことが増えてきています。私がISO26000の国内委員になったことも、学ぶおおきなきっかけとなりました。
最近の議論のポイントは、これまで企業のCSR(Corperate Social Responsibility)とNGOの連携は「資金を出す側」「資金をつかってプロジェクトを代行する側」という役割論にはまりやすくて、「ドナー」と「レシピアント」という関係になってしまっていたところがあったのかと思います。しかし、これから企業は「グローバルイシューを解決するNGOのパートナー」になれるか否か・・・・・という議論をよく聞きます。例えば自社の製品を通して地球社会に貢献できること、特に開発途上国に優良な投資や事業を展開することで雇用を促進する努力、開発途上国で雇用した労働者への十分な配慮をすることで、モデルとなること、etc。
確かにODAの総額とNGOの総額を合わせても年間数兆円でしかないですが、地球上の10%の企業が仕事の中で本気でグローバルイシュー解決を考えたら、ものすごい潜在能力を持っているのは事実です。
また、NGOにもSR(Social Responsibility)がありますよね。会計は公開しているか、雇用形態は法律を守っているか、ステークホルダーと話し合いをしているか・・・など。グローバルな影響力をもつようになりつつあるNGOも社会的責任を果たす必要が出てきています。そういった基準づくりもいずれ出てくるのかも・・・・。
「告発」し、「否定」されるべき企業もまだ多いと思いますが、片方で「地球社会で多くのアクターと共存できる存在」になろうとする企業の模索も始まっているのかと思います。これらの動向にNGOはなんと発言すべきなのでしょうか。
今日はカタイ話でした。
