彼の隣で眠る夜。

雨の音が聞こえる。波の音が聞こえる。

彼の寝息が聞こえる。

彼の頬にふれる。彼の肩に触れる。彼の髪をなでる。

その度に彼の腕は私をぎゅうっと抱き寄せる。

この腕が私のものになればいいのに。

汗ばむほどの抱擁。熱い彼の身体、腕。

今日は今年初めての冬のように寒い夜と天気予報で言ってた。

彼の隣は暖かくて幸せな空間。

少しも寒くない。

眠っているのか、眠っていないのか、分からない不思議な夜。

灯台の明かりだけが、暗い夜の海を照らしてる。


彼が目を覚まして、私を抱き寄せる。

「じゃす、愛してるよ。まだ、酔っ払ってると思ってる?」

「じゃすも愛してる。いっぱい飲んだね」

そういって、彼にキスをする。


彼の肌の温もりを全身で感じながら、

「私、ほんとに幸せ。幸せ幸せ」と私が彼の耳元に囁く。

「これは幸せの予行演習だよ。まだ本番じゃない」と彼は囁く。

「じゃすのことを守るのは僕だよ。じゃすを幸せにするのも僕だから」

そういってまた優しいキスをくれる。

「じゃすは僕のもので、僕はじゃすのものだよ」

私は彼の腕に抱かれて、何度もうなずく。

うなずくしか出来ない。

幸せな夜。