あれから四年。


大震災の年の暮れ、除夜釜を掛けた。


一週間通して町の人も生徒さんはもちろん家族同伴できてくれた。


自分で除夜釜を掛けたのは初めて、


ろうそくの火に冥福をお祈りして、生徒さんとも献茶⇃した。


多くの災害の方の中には東北の生徒さんの両親もいる。


まだ行方が分からない。


その後遺症もいまだにあちこちである。


懐石風の年越しそばを振る舞い。


お薄をいただいた。



大晦日、もうそこにお正月。


除夜釜を手伝ってくれた生徒さんたちは、そのまま初釜のお稽古になだれ込んだ。


どうしてそんなことができたのか分からない。


休んだのは元日だけ、皆さん二日には初釜のお稽古に来た。


無我夢中、初釜を楽しみにしている方を裏切れない。


私たちは頑張った。


おかげで社中はここまで来ることができた。


明日はいよいよ茶名拝受式の方々が来て、リハーサル稽古をする。


皆さんいつの間にか一人前である。


今年は家で除夜にお薄をいただき、内緒で初詣である。


初詣は父の代さん何があっても行かなくてはならない。