家内に結婚以来夏は怒られている。


エアコンを使いすぎという。


我が家はある時からエアコンなしになる。


エアコンはあったがなんとなく使わない。


家内は暑がりなので夏は、家の窓をすべて開け、風を通す。


私も最近は慣れて付き合う。


困るのは季節の変わり目である。


それと二人の老化。


五感が鈍るのがどうしようもない。


一番怖いのは渇きの感覚が鈍くなることだ。


水分補給は当たり前だが是の感覚がなくなるのだ。


それには大げさでない毎日の抹茶。


家内はキッチンで、


私は教室で、ともに飲むこともある。


今日は夜急に寒くなる。


炬燵はまだ電源を外されていて、毛布も掛けてない。


押し入れから毛布を引っ張り出し体に巻き、日曜洋画劇場を見た。


お目当ては久々のコマーシャルである。


また家内から大目玉。


言葉には出さないが毛布にくるまっている私に鋭い一瞥。


私は寒がり!


もうとっくにセーターを出し、マフラー、帽子、手袋の用意をしてある。


亡くなった父や兄も私に暖かそうなコートを残してくれた。


さて、今年は暑がりと寒がりの理由を推理した。


考えたら簡単、当たり前だった。


家内は8月の一番暑い日に生まれ、私は一月の一番寒い日。


当時は大したクーラーもない。


冬の暖房なんてないのである。


火鉢か、炬燵である。


よくここまで二人三脚で来たなーと感謝である。


男は我儘で横暴で、妻はそれを暖かく包み込んでしまう母性がある。


冬になり行水はつらい、風呂は一人では禁止、ヘルパーの介助がないと転んでしまう。


10年以上入ってない。


熱い行水。


今年は月に一回は湯船に入れるようにお医者様と相談である。


まあ、外国ではシャワーだけですませるという。


寒がりにはつらい冬だが、


雪が好きとは矛盾である。