花所望をした後、かなり早い夏のお点前をした。
あまりの暑さに皆さんも納得。
用意していた葉も4日目まだ何とかつかえた。
上級の生徒さんは余裕である。
葉蓋に洗い茶巾を付けた。
私が作ってあった長い茶杓を出す。
この洗い茶巾の由来を話すとどうやら皆さん何度も聞いているらしい。
言葉が跳ね返ってくる。
実際は利休さんに問われた瀬田というお弟子さんが自分の瀬田に琵琶湖の瀬田の大橋、唐橋を掛けて作ったお点前である。
瀬田掃部が素晴らしい伊羅保焼の大きく平たい茶碗をもっていたので利休さんがその茶碗で何か夏のお点前ができないかと問いかけたという。
大きな茶碗にたくさんお水を入れ、琵琶湖に見立てた。
掃部はそこにあう長い茶杓を自分で作ったという。
茶巾も水に浮かべ、絞る音で涼感を出した。
だが簡単には涼しげな音が出ない。
利休さんはお弟子さんにいろいろ課題を出して新しい試みをなさるのだ。
水差しの蓋がないから、じゃあ釜の蓋をする音で拝見という楽しいお薄なのである。
女性たちが家内も含め次の間で賑やかである。
私はなんだかわからないが、初めてお薄のお点前の方に葉蓋を教える。
一生懸命に通い、吸収してくれるなら私はなんでも教えたくなる。
こころざし深き人には、と利休さんも言い残しているのだ。
この葉蓋は今日が最後。
大きく育ったが一年草。
兎に角早い天の川であった。
七夕の竹は昨日注文したが今年も入るか保証はない。