タバコを止めて丸二年が経った。


ニコチンの毒は消えたという。


最後は体の痙攣が禁断症状で起きて地獄を味わう。


アルコール中毒の怖さも知っているが、たばこはそれ以上と思う。


一日四箱、山ではパイプタバコ。


身体によいわけがない。


止めたのは母が末期のがんになり、母の介護をしなければと、


母も家内もタバコの匂いさえダメなのであった。


母はそれで父と別居していた。


追い詰められた私は、どこをどうやってタバコを止めたのかわからない。


母の癌の思いがすべてだったのだろう。


私ももうすぐ65になる。


タバコだ酒だと遊んでいる暇はない。


新たな敵が現れたようだ。


電磁波。


脳が今までとは違う揺れ方を体に命令している。


新しい携帯だけではないようだ。


パソコンのコードを治したときにも浴びたようだ。


大きなビル。


電線は電流を大量に通し、大きな磁場を作る。


アナログで不便だがやっていた時代が懐かしい。


テレビの画面や液晶の画面など目にも悪いが、


悪くなった目をどこに持って行っても取り合わない、


現代社会の複雑さを思う。


壊れた部品は買えればいいと、バカ言うな我々は人間だ。


農奴や企業の奴隷ではない。


母にはテレビは見せない。


ラジオだけで二年間やってきた。


お蔭で通販でとんでもない買い物もしなくなり、


ラジオは痴呆の刺激に良い。


長くはない寿命だが、1日1日甲斐のある、生きがいのある時を過ごせるようにみんなで見守っている。


交番の婦人警官やお巡りさんもあんまり泥棒が来るので私服で廻ってくれている。


有難いことである。


ゼロ戦 フイリッピンから350機米艦隊に突撃。


日本の本土に大艦隊を一歩も近づけない為だったと父は言う。


もう何もない、


本当に心痛む思いである。


ゼロ戦に乗ったのは現地のまだ少年も多かったという。


誰の代わりに彼らは飛んだんだと父に叫びたかった。