もう、伝授式も終わって五日!


それなのに、走馬灯のように皆さん七人の生徒さんのお点前が巡る。


いまだ、経験のないことだ。


皆さんすべて、最高であった。


40年で一番の出来と感動もした、


何か眠れないで、目に焼き付いた姿に喜びの思いで興奮している自分に驚いている。


これが一子相伝なのかと、


人はすべて投げ打って、集中すると極限を超えるのだと、


私はいつも、こんな幸せの中にいたのかと客観的に思う。


一座建立の会も、成功可と思えば消える。


茶の湯は、形のないもの。


一寸で消えるから一期一会の大切さが分るのだろう。


まだまだ、私も若い。


眠れぬ夜に皆さんの面影を走馬灯のように追うのも、


私の情の深さ、反省である。


淡々と一歩一歩、また積み重ねである。


まさに吹毛剣の教えを忘れてはいけない。