飯田橋も今は、駅のどちら側も高層ビルだらけである。
神楽坂は新宿区で高層の建物は建てない。
なんといっても、歴史もある江戸城の外郭である。
小道一つもいじれないのである。
商店街の方もデパートはお断り、町の外観を大切にという。
その成果、千代田区の方にばかり高層ビルが建つ。
今月も二棟の高層ビルが建った。
また神楽坂が賑わう。
一つは高級マンション。
噂では外国の方が買ってしまったという。
確かに目の前が飯田橋の駅、スーパーもたくさんあり、お濠の水辺に立つ。
こんな立地条件の良い場所には、もう建てられないだろう。
子供のころは、この駅ビルが神楽坂警察署の建物だった。
たくさんの刑事さんが友達で、剣道や柔道の基本を教わる。
今でも茶室で、誰もいない時に忘れないように柔道の受け身をお稽古する。
今は警察は牛込署と一緒になる。
昔の刑事さんは本庁に行ってしまう。
この頃のビルは、みな住まいのビルも一緒に建てるらしい。
だから神楽坂は、週末はすごく人が多くなる。
人だけではない、緑に高層ビルは小動物たちに、郊外のなくなった丘や山を連想させ集まってくるのである。
わがビルも一年半狸が住んでいた。
町の緑も多いがいろんな生き物が集まる。
教室のベランダも新しい葉が皆揃った。
楓、糸紅葉、ケヤキ、五月、風に乗ってやってきたスミレ。
スミレは今年は五鉢に開いた。
これから夏には水かけも大変だが、お茶やお花のお稽古の余った水をあげて育ててきた。
私は家内の真似であるが、この頃教室のベランダは私担当。
だが、室内の蘭は水をあげないでという、よく上げ過ぎて私は枯らす。
この頃、植物によってどのくらいに水をあげるか分かってきた。
お花の基本なのだろう。
何か花材が足らないと、ベランダに出ていく生徒さん。