今日のお稽古は、初釜のお客様のお稽古であった。


初炭、お薄、お濃茶と二人で交代にしていただいた。


そこに母が突然、闖入。


自分の母だが、新しい教室でお茶に来たのは初めて、


ここ一週間母は災難続きで参っていた。


今日も訳の分からないことをいいながらお稽古に参加!


去年の今頃は、池袋で突き飛ばされて腰の骨を折るという重体。


寝たきりになる。


それでも寝ていても傷みが激しく、入院する。


検査でいろいろ大きな病も発見された。


それで終わりのはずが、どっこい!


参らない、リハビリと食事療法で今は車いすから解放、歩いて教室に来られるようになった。


クリスマス、若い娘さんの一服のお茶を手にして、泪を流すように感動していた。


きっと、娘さんの頃女学校でお茶を立てた記憶が蘇ったのだろう。


父は私立探偵、認められて学長の秘書兼ボディーガードになる。


母は婦人警官。


父は警視総監賞をもらい、交通安全の協力は終わりにした。


母には警視庁にたくさん友達がいた。


一番の親友は、シークレットサービスの隊長。


私が五つの時から、結婚するまで警視庁のクリスマスケーキをもってきた人。


恩人、腕白な私は地元の教会を二度も破門に、


よく覚えてないが、交番にいたそのお巡りさんはすべてを知っていて、私の見方であった。


いつも神楽坂の子は、お屋敷町の子と対立した。


母は、歳を取っても教室にまで様子を見に来る。


虐められてないか、リンチにされてないかと心配なのは子供の頃に還っているようだ。


今日は優しい生徒で安心したようだ。


母はいくつになっても母である。


そうすぐ90、今は一日一日母と大事に歩む。


















マンションに帰るとやっとエレベーターが、新しく造りかえられていた。


半年もかかる。


綺麗になったが、車いす用のボタンが出来ていた。


あれ!


玄関は16段もある階段。


母はそれで自宅にも私の家にも来れなくて、神楽坂にいる。


世の中矛盾だらけである。