現代では、日常に灰や炭がありません。
灰は、今では時代物の灰は貴重品です。
新しい灰では、良い灰型が出来ない為です。
よい灰型は、火をおこしたときに風炉を熱くしないのです。
そして、ご覧になっている風炉の中で気流が起こるとき、微粒子の灰を部屋に巻き上げません。
それ故、昔から茶人は灰の始末と研究に時間をかけました。
利休さんの長男で道安さんが子供の時から灰に優れ、長じて秀吉にも灰の始末を誉められました。
なかなか、今は炭に火を入れるというのも場所によって不可能な時代です。
でも、大震災のように炭が脚光を浴び、ライフラインの復旧まで助かった地域も多かったようです。
東北では、今も炭を焼いています。
関東でも一部の人たちは、炭でないと微妙な温度の変化で作るには必要と言います。
お茶もそうですが、楽茶椀も今でも大量の炭を使います。
炭を使うのには、大事な空気の吸気システムと排気システムが必要になります。
昔は、そのために季節によって開けたり閉めたりする窓が茶室にはたくさんありました。
炭は、習うより慣れろです。
灰も、思い切って灰匙を握ることです。
自分がお点前で崩した灰型は、時間がかかっても先生が作った灰をなぞることです。
先生もいちいち直すのは大変で助かりますし、これは灰繕いといい一番の灰の勉強の早道なのです。
後炭の炭の仕組みかたを写しておきました。
今週のお稽古のスタートです。
後炭では、水を釜に足します。
これを忘れる方が意外といます。