ここ数年、フランス語を初歩だが勉強し直し、パリジェンヌにも会話の個人レッスンとパリ行の準備をしてきた。
高校時代からの夢、憧れのパリでリッツに泊まろうと考えては妻に怒られていた。
兎に角、サルトルとボバールのようにモンマルトルの丘で美味しいコーヒーを飲みながら夕日を見たかった。
実存主義は私の出発点!
サルトルの書いたものは、難しかったが高校ですべて読んだ。
マルクスのものより難解。
友人には変人扱いされる。
高校では、大学の近経まで終わっていた。
みんな授業が終わってからの、選択でのゼミ。
教科書はマルクスの経済学批判であったが、さっぱり解らなかった。
兎に角、ヨーロッパに行かなくては話にならない。
それでキリスト教も根本から学んだ。
フランス語もやはりキリスト教を学んでないといけなかった。
タバコも去年の暮れから、止められた。
自分でも信じられない。
半年以上が経つ。
パリまで13時間この禁煙は昔なら不可能であった。
毎日4箱をケントとパイプ吸う、チェーンスモーカー。
父から受け継いだパイプ党であった。
止めた理由は、自分でもわからない。
訊かれるとパリ行の為と応えてきた。
でも母の去年の暮の怪我で寝たきりになった、大変な時がタバコなぞ吸っていられなかった。
介護の人が来るまで三か月は、死に物狂いだった。
母は絶対入院を嫌がる。
医者は、みんな藪と言い、信用しない。
薬膳の、禅の修行で食事の基本を学んだことが助かる。
野菜中心で、母の大敵、癌の細胞を医者よりも良い方法で小さくしようと考えた。
どんな新薬も所詮は、自然界にあるもの。
食事で直せるはずと、毎日献立を考える日々である。
母には、来年はないと医者が宣告した。
最近の医者は、めちゃめちゃである。
直そうとする前に、病名を決めることにこだわる。
病名が決まるとパソコンで一連の計画が出て、予算が組めるという。
まったく人間不在の現代の医療には呆れるばかりである。