去年の4月4日の千鳥ヶ淵。
ちょうど満開の桜であった。
今年は、まだ3月なのにもう、花吹雪になり葉桜である。
それに、この花冷え。
冬の寒さに戻ったようだ。
まだ、今年は花見はしていない。
行く前に葉桜なんて初めてである。
大震災の時も花見の気分になれなく、4月末生徒さんに誘ってもらい外堀のボート場で葉桜見物であった。
今年は母の病気の対応で花見は後回しに、だが悔しい。
江戸っ子である、花吹雪は大好きである。
母には明日は我慢してもらい、葉桜を一人で見に行こうか?
母は癌の宣告にも動じないで受け入れてくれた。
88という高齢、お医者様も私たちも本人も無理な外科的な処置はしないという結論で落ち着いた。
兎に角ひと段落ではある。
かえって、葉桜は今の私の心境にぴったり。
母との別れが迫る月日をどう送るか、明日はゆっくり最後の桜を見ながら考えよう。
母が幸せに、残された日々を意義深く生きられればそんな幸せはない。
痴呆も進んだが、これは誠と真実の愛で直せるし、今一瞬の幸福感を感じてもらえば痴呆は無視できる。
茶道のまさに、直心の交わりの実践である。
茶室のなかだけが茶道でない。