寒雲卓は、円能斎宗匠好み。
四本の柱は赤松の皮つき、天板と中棚は赤杉を使っている。
地板はない。
運びの棚である。
湯返しもない、蓋置も竹。
広間にちょっと地味な空間を作り出したいときはよい棚である。
今日は、今週最後の釣釜、
お点前は、重厚な中年の男性で久々の侘び茶になる。
年配のお点前を見せてもらい、やはり茶道は男性のものだなと思う。
理屈ではない。
感性である。
今日重ねを釣釜でスムースにお稽古した男性に、秋に奥伝をとる様に勧めた。
その雰囲気はあるし、入門からの年数も充分である。
今年は、大事なところで、皆男性に頑張ってもらうようになる。
本来茶道は男性のものである、この辺で大いに頑張って茶道の神髄を極めてほしい。
もちろん女性も大切な役割はある。
猛々しくなる男性を時には諌めてくれるのは、母性である。
母は海、水屋にあっても何が起ころうと動じないで、亭主を助けるのである。
袋釘は、一年中お仕服を輪を上にして右手で掛ける、とるときも右手で素直に左手に載せてあしらうのである。
水屋の働きで出来た棚は、お点前本意やり易く出来ているのである。
お服加減を聴き、結構で、
亭主は水を釜に入れて帛紗を付ける。
ここでお茶銘などのご挨拶である。
これが濃茶の二服点の大事な基本である。