赤ちゃん教室は、最初は20年ぐらい前からであった。
生徒さんが結婚して、子供が出来てもお稽古を続けたいという希望であった。
その当時は、金曜の午後のクラスで主婦の方が皆さん協力してあげて、なんと小学六年になるまで生徒さんは頑張り、無事茶名もとる。
今はそのお子さんは大学を卒業、就職した。
それから、教室では子供を連れてもお稽古できると頑張るお母さんが増えた。
赤ちゃんは年齢に関係なく、お母さんのお点前を見て真似ている。
昔は灰型まで作るので驚いたが、赤ちゃんには砂遊びでお得意なのであろう。
しばらく赤ちゃん教室は、皆さん大きくなったのでお休みしていた。
嬉しいことに、今週から赤ちゃん教室の再会である。
あと三日、私は子守唄の練習をいそいでしている。
赤ちゃんは一歳ぐらいで女の子。
私の経験では、女の子には石原裕次郎の子守唄はうけない。
寝てくれない!
時には、寝てくれないとお母さんが困る!
もう、小さくないので私は昔のように抱いて子守唄を唄いながら、教えることはできないだろう。
まあ、最初は教室に慣れることから始めよう。
子守唄の練習にバス停に行くと素晴らしい満月。
唄を忘れて、月見をしてしまう。
それにしても、今日は童謡も子守唄も、三つしか思い出せない。
まだ、記憶回路が壊れている。
毎週来る、お医者様の生徒さんに相談しているが、私が辛くないのなら、今のままでよいそうだ。
今は、過去が飛んでいく。
毎日、今今この時がすべて、振り返る過去はない。
今週の赤ちゃんが、楽しくお母さんとひと時を過ごせたらそれがすべて!
そのために毎日唄を磨きながら、心を新しくしている。