目が腫れなくてよかったなぁ。
昨日は久しぶりに、きつかった。
感情のすべてが体の中を物凄い勢いで逆流して、それが涙と嗚咽になってとめどなく溢れた。
叫んでも嘆いてもどうにもならなくて、苦しさに身をよじらせて、少しでも別の痛みで誤魔化せるよう、力一杯握った拳で自分の太ももを叩いた。
惨めな自分が悲しくて、そんな思いをしても、嫌いになれないことが只悔しくて。
そうして暗くひずんだ感情の沼にどっぷりはまったあたしを、始めはどうしていいかわからないといった顔で傍観していたけれど、ついにはあの人の姿もとらえられないほどに溺れていくと、あたしの腕を掴んで陸まで引き揚げた。
撫でるように沼水をはらったら、口下手なあの人なりの言葉で、もう大丈夫だと言い聞かせてくれた。
すごく無理をしているのがわかる。
互いに、ただ戸惑ってしまう。
弱くてごめんと、あの人は言った。
それならそれで、いいじゃない。
あたしにだって、今回のように取り乱してしまう弱さがある。
直面したら互いにカバーし合って、
守って、守られて、
頼って、頼られて、
二人三脚でやっていくことのどこがかっこ悪いの。
何よりも自分を弱くするものは、同時に、何よりも自分を強くするもの。
大切だから、弱点になる。
そんな弱さなら、大歓迎だ。
そうしてあたしを引き揚げたあなたは、すごく強かったよ。
絶対に見捨てたりしないから、だからあたしのことも、見捨てないで。
もう絶対に、あんな悲しいことは言わないで。