暑い、もう夏かあれ、春はどこ?

 

 

きみの膵臓をたべたい

佐野よる

双葉社

 

 

 

 

 根暗な文学少年が主人公。一言でまとめるなら根暗で人と接するのが苦手な男の子が天真爛漫な女の子に恋をする話。

 【図書委員の根暗な主人公】は病院ロビーで一冊の本を見つける。そこには見たことも聞いたこともない手書きのタイトルで「共病文庫」の文字が、一冊の手書きの本がきっかけで誰からも好かれ、クラスメイトでクラスのマドンナな桜良と出会う。彼女は膵臓の病気。もうすぐ死んでしまう。でもそれは誰にも言えない彼女の秘密。その秘密を唯一知る【秘密を知る主人公】。

彼女の明るい性格が【根暗で人見知りな主人公】を大きく変える。

 ノスタルジックで思春期だった自分と重ねても共感できる部分が多々あり、読んでるこっちが少しだけ恥ずかしく感じる青春ストーリー。まるでおしゃれな洋画を観ているような素敵な言い回しで綴られたこの一冊、皆様もぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

 

 

 いつものように本屋に入り。沢山の本を吟味していた私ですが、普段から商品である本の扱いには注意を払ってるつもりだったのですが、平積みされた本を落としてしまい帯をすこしだけ破ってしまい申し訳なさから買ったこの本、内容とは別にこういった何気ない出来事が持ってる本それぞれにあってそういった出来事も一緒に集めて行くのが好きで、、、ってなぜ私は感傷に浸ってるのでしょうか。

 さて本題です。本の内容的にも素敵な言い回しがで綴られノスタルジック全開の切ないラブストーリーでしてとてもよかったです。一人暮らしに飽きてきたのか寂しさに耐えられなくなってきたのか最近こうゆう本に弱い弱い。

 「部屋で僕は大抵の時間、本を読んでいる。指南書や自己啓発本は好まず、小説を進んで読む。ベッドの上に転がって、白い枕に頭や顎を預けて、文庫本を読む。ハードカバーは重いから文庫本の方が良い。」(本書より抜粋)

 読んですぐにこの一文をみつけ一気に引き込まれた。自分の事を言われてるかのようで一気に引き込まれた。それから読了まで一気に読んでしまいました、まぁ本は基本一気読みするんですが。どこか共感できる部分がある主人公に学生時代の自分を思い出しながら読んでました(笑)そして私がこの本を読んで本当に良かったのは私が幼い頃から、どこか腑に落ちない行為があり、その行為のどこが不満なのか自分でもよくわからず24年がたちこの本がその腑に落ちない理由を解明してくれた所です。それに気づいたとき鳥肌が立ち、全身の毛穴が開き少しだけ泣きました。本編にかかわることでネタバレになってしまうので詳しく書けないしそのせいで何を言ってるかわからない文になってしまいましたが、ずっと疑問に思ってた事を解決してくれた一冊になった。そうゆうことです。

 本は本当にたくさんの事を教えてくれる。次はなにをどうおしえてくれるのだろうか。 

 

 

  

それではまた。